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集部日記

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2014-01-14 置かれた場所で咲く

みなさま、明けましておめでとうございます。2014年も、はや半月を過ぎておりますが、あらためまして新春のご挨拶申し上げます。本年もどうぞよろしくお願いいたします。

2014年はオリンピックイヤー。2月7日からロシアの保養地・ソチで第22回の冬季オリンピックがおこなわれます。考えてみますと、1992年までは冬季も夏期も同じ年に開催されていました。私の生まれた1964年は東京オリンピックですが、実はオーストリアのインスブルックオリンピック(冬季)の年でもあるのです。ちなみに72年冬季札幌オリンピックのときの夏期は西ドイツのミュンヘンでした。

冬季オリンピックは92年のアルベールビル(フランス)大会2年後の94年、リレハンメル(ノルウェー)で第17回大会を迎えます。すなわち、冬季オリンピックはこの大会から夏期オリンピックの中間年に開催されるようになったのです。なぜそうなったのかの真意はわかりかねますが、商業的思惑があったのだろうとことは想像がつきます。同じようなことは日本の祝日についても言えます。日にちの設定がずいぶんと変わりました。オリンピックの関係でいえば「体育の日」。66年から10月10日と決められていましたが、2000年から「ハッピーマンデー制度」とやらで、10月の第2月曜日へと変更になりました。今年は10月13日です。

こうなると意味がわからなくなります。10月10日は東京オリンピックの開会式がおこなわれた日だから祝日になったのです。成人の日もそうですね。もともとは1月15日。なぜこの日かといえば、かつて元服の儀が小正月(1月15日)におこなわれていたからだといわれています。それを単に連休を増やすためという、くだらない理由(あくまで私の印象です)で変えてしまう。なぜこの日が祝日なのか、本質がわからなくなる。世の中、変えていいものと悪いものの区別がつかなくなっている気がします。恐ろしいことです。

私は8月を迎えますと満50歳になります。何とも不思議な感じです。単純に50年生きたということですが、十代のころはもちろん、三十代のときですら50歳の自分を想像したことがありません。ありませんというよりは、想像できなかったというほうが正確です。29歳のときに「書いて食べられる仕事に就きたい」と思ってこの業界に入りました。20年後のいま、北海道でいちばん有名な雑誌の編集長をやっていというのですから、人生何があるかわからないものです。

年が明けたので一昨年になるでしょうか、『置かれた場所で咲きなさい』(幻冬舎)という本がベストセラーになりました。著者はノートルダム清心学園理事長の渡辺和子さん。私自身、この本を読んだわけではありません。アマゾンのカスタマーレビューを読むと「タイトルと内容が合っていない」という感想も多く、私のイメージする内容でもないのだろうと思います。必ずしも名は体を表さなくても、やはりネーミングは命。ネーミングがいいとやはり売れます。私たちも記事の見出しをつけるのに毎回苦労しているのは、そのためです。

「置かれた場所で咲きなさい」は「人生は配られたカードでゲームするしかないんだ」という漫画スヌーピーに出てくるセリフとほぼ同じ意味でしょう。大富豪の家に生まれるか、極貧の家に生まれるか、あるいは内戦状態の国で難民の子として生まれるか……。まさに配られるカードは千差万別です。これは選べません。単純に、そこで咲く努力だけをしていていいのでしょうか。少なくとも未来を切り開くためには必要だと思います。与えられた場所で常に最善を尽くして生きなければ、未来は開けないということです。

私はこれまでさまざまな職場で働いてきましたが、会社の体制について、あるいは業務の推進について、文句を言ったことはありません。もちろん、同僚と酒を飲んだとき、会社の愚痴を言い合うことはあったと思います。しかし、それは酒での席。そこは勘弁していただくとして、では何をしたか。単純です。与えられた仕事を一生懸命やることだけを考えました。文句など言っている暇はありません。要は自分が納得する仕事ができたかどうかです。もちろん、評価は他人がするものですが、最低でも自分が納得した仕事でなければ評価にも値しません。“やっつけ仕事”など、見る人が見ればすぐわかります。

中にはいます。自分の責務も果たさず文句ばかり言う人間が。やることをやって言うならまだしも、それができていない奴に限って偉そうなことを言うのです。何かを主張することがいいと勘違いしているのかもしれませんが、それはやるべきことをやってはじめて認められるもの。同僚からも上司からも一目置かれる存在なって生きるものであって、結果も出せない者が何かを主張しても逆の効果しかありません。

周りを見て、置かれた場所で、本当にやるべきことをやっている人間がどれほどいるでしょうか。本分がわかっている人がどれほどいるでしょう。首相はどうですか。各大臣はどうでしょう。議員は、首長は、官僚は、役人は、警察官は、教員は、マスコミ人は……?

文句を言う前に、やることをやる。自分の責務を果たしもしないのに、つべこべ言ってもはじまりません。言いたいことがあるのなら、きちんと結果を出してから言う。そうでなければ、単なる不満分子に見られるだけです。組織だろうが体制だろうが、何かを変えたいと思うなら、実力をつけて上に行くしかありません。上にいくには何をしたらいいか。不断の努力でやるべきことをやって結果を残していくことだけです。

私自身は、他人の評価を気にすることがありません。自分でやったこと以上の結果は出ないからです。そもそも結果はあとからついてくるもの。見ている人は見ています。日々の努力を怠らなければ、必ず引き上げてくれる人が現れます。そうしたプロセスをすっ飛ばしてしまうと、誰も責任を取らない、いまのような社会になってしまうのではないでしょうか。自戒を込めて……。

さて、2014年初めての「財界さっぽろ」は2月号となります。本日14日の発売。定価は750円。今月も注目記事が目白押しです。お早めに書店、コンビニへ。(鈴木正紀)