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サスティナビリティ(27)クリーンテック革命で北海道の再生を-(12)
Consumer(環境に高い関心を示す消費者の急増)(2)
更新日:2008年07月20日

    

 前回も説明したが、LOHASとは、Lifestyle Of Health And Sustainability の頭文字をとったもので、健康と地球環境を大事にするライフスタイルと訳される。これに対し、もう一つのLOHASをわれわれとして目指してはどうだろう。それは、Lifestyle Of Hokkaido And Sapporo(道民と市民のライフスタイル)である。
 地球環境維持を最大のテーマとした「G8北海道・洞爺湖サミット」は長く歴史に刻まれるものであり、その開催地としての北海道とその中核都市札幌も世界の人々の心に深く記憶されるだろう。環境のシンボル“北海道”と環境都市“札幌”を、サミット期間中の一時的イメージ(仮の姿)ではなく、道民が一体となって環境を大事にする地域とし、世界から永続的に認められなければならない。このことが北海道経済を再生するに当たっての最大の起爆剤となるはずである。
 世界が地球環境に向け歴史的な転換を開始し、第二次産業革命ともいわれるクリーン革命が始まろうとする時、われわれはその舞台にいたのであり、これを機会(チャンス)にするべきだ。
もちろん、そのためには道民一人ひとりの努力が必要になるのは言を待たない。以下、LOHAS(道民・市民のライフスタイル)をどう創り上げていくかについて私見を述べたい。

 本州の各地域はまだ梅雨が明けきらず、毎日ジメジメした日が続いている。週間天気予報は雨マークのオンパレードである。一方、北海道は晴れマークが続いている。朝は4時過ぎに陽が差してくる。この天気の違いから導き出されるのが、北海道は太陽光発電に適した地域ではないかということである。一般的に太陽光発電は南の地域が良いと思われがちで積雪のある北海道には不利なイメージがあるが、稚内の世界最大級の太陽光発電はこの“一般的常識”を逆転したものである。ソーラーパネルは熱に弱いというのが実状だからである。ソーラーパネルも技術進化で大幅に安くなり、今後の膨大な世界需要でIT産業のような幾何学的価格低下も期待されている。北海道の各家庭の屋上にソーラーパネルを敷き詰めることも夢ではないだろう。幸い、腰の重かった政府もいよいよ再生可能エネルギー利用に対する補助の検討を開始した。
 また、北海道の西海岸は風力発電に最適であり、太陽光発電との電力相互乗り入れで十分な補完関係ができあがるものと思われる。環境を大事にするLOHASな道民は再生可能な自然エネルギーを採用し、風車とソーラーパネルは環境北海道のシンボルになる。

 道民の一人あたりCO2排出量は日本の平均をかなり上回っている。その要因は自家用車と石油ストーブである。本ブログ2008年1月のに「カーシェアリング」で記載したが、特に札幌では公共交通網の利用が少なく一人乗り乗用車が多いのが気になる。もちろん、公共交通体系の未整備もあるだろうが、あまり気にせずに自家用車を運転しているのが多く見受けられる。もし自家用車通勤の半分の人がバスや地下鉄に切り替えれば、CO2排出(特に渋滞時)が大幅に引き下がり、また公共交通機関の収益も改善されるのではないだろうか。

 石油(灯油)価格が高騰してきているが、間伐材や廃材からの燃料ペレット技術が高度化してきた今、ペレットストーブやハウス暖房用ペレットの普及がもっと進められていいのではないだろうか。これにより、CO2を削減するとともに、森林吸収を促進する間伐材の有効利用、ペレットやペレットストーブに関連する企業の設立等の経済効果が期待される。

 北海道の262万世帯、24万事業所で白熱電球はどのくらい使われているのだろうか。仮に3個として、858万個である。これに学校や街灯を加えると1000万個は優に超えると思われる。これらを蛍光灯やLEDに替えることができれば、電力需要は大幅に減少し、電気料金も少なくて済む。当初の購入金額は高くとも、環境への意識さえ持てば切り替えることは可能だろう。短期間(数カ月)の官・民(メーカー、小売業)および環境団体が一体となったキャンペーンで一挙に白熱灯を一掃する活動も面白いと思う。参加者全員がWin-Winの結果になるだろう。

 また、自然食品、オーガニック・フードは北海道が最も得意とする分野だ。食の安全と食の楽しみを求めるLOHAS層の人々が増えるにしたがって、これら道産食材は国内に限らず海外(特に中流層が増える新興国)からも人気を博す。ここで重要な点は、食材の良さを活かしたレシピの研究であり、付加価値商品の開発である。いずれにしても道内の大学や研究所の参画が強く求められる。また、流通経路の開発も鮮度を保つためには欠かせないポイントであり、従来の仲卸・生鮮市場でのセリを経由した流通から、近代化された流通経路にする必要がある。この点、大手流通企業(国内外)や外食企業との直接取引手法を開拓することも念頭に置き、道ないし業界団体が積極的に指導すべきではないか。

 環境産業の基地としての北海道を演出することも大事である。今後急速に発展するといわれている環境関連の産業には、太陽光発電、風力発電、ハイブリッドカー・電気自動車、家庭用燃料電池(水素と酸素から電気を発生させる)、林業(森林整備・間伐材利用)、農業(自然・オーガニック食品)がある。北海道の豊かで新鮮な水と広大な土地はこれら産業の立地として優れている。前々回でも触れたが、これからは環境産業が従来型産業に代わって拡大する時代に入るのは確かであり、企業誘致はこれら産業に集中すべきと思う。

 大自然の北海道・環境都市札幌を売り込むには、札幌市街地の緑があまりにも少なすぎる。本連載2007年11月・12月に記載した「札幌は緑豊かか」を参照してもらいたいが、道民・市民、さらには企業の協力を得て、市街地の植樹活動を展開したいものである。北海道を訪れるリピーターの増加、さらには種苗産業の育成にも貢献するだろう。