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サスティナビリティ(18) クリーンテック革命で北海道の再生を-(2)
6つの”C”
更新日:2008年04月10日

    

 昭和37年から4年間在籍していた小樽商科大学。当時の校舎のほとんどは、歴史をとどめる色あせた薄緑色の木造であった。その中で、電子計算機センターのみが鉄筋コンクリートの建造物であり、他の校舎と際立った違いを印象づけていた。空調施設が完備したこの建物に鎮座していたのがOKITAC5090Hで、当時としては最新鋭の“電子計算機”である。全国の文系大学で初めて開設した管理科学コースの中核となるシステムだった。
 その機能仕様は、主要メモリーが8Kワード(1ワードが16ビットなので現在のバイト単位では16K:1万6000バイト)、外部メモリーが3.75メガ・ワード(7.5MB:750万バイト)のコアメモリーであった。
 卒業後外資系情報システム会社に入り、販売したのが当時最新のディスク内蔵のコンピュータであったが、こちらも内部記憶装置は16Kで標準装備の外部記憶装置は32MB(3千2百万バイト)、かつ空調設備も必要とされていた。
 あれから数十年、現在使っている20万円にも届かないPCは、内部メモリーが1ギガバイト(10億バイト)で、内蔵のハードディスクは40ギガバイト(400億バイト)にもなる。大学時代の“電子計算機”と今のノートPCを較べると、内部メモリーで6万倍、外部記憶装置(内蔵も含め)で5、000倍の差にものぼる。1960年頃に、建物のコストを含めると数億円していた大型コンピュータが現在は20万円を切るまでになっている。

 インテルの共同創始者ゴードン・ムーアは「同じサイズのチップは18ヶ月を経るごとに倍増していく」という“ムーアの法則”を発表し世間を驚かせたが、IT業界のこれまでの歩みはまさにその予測通りになっている。
 一方、前回紹介した「クリーンテック革命」の著者ロン・バーニックは、「クリーンテック」においても、ムーアの法則のような急激な価格低下と普及が実現され、産業革命、IT革命に続く大きな社会・ビジネス変革がもたらされるだろうと予測している。

 この変革を実現・推進する鍵となる要素として、バーニックは以下の6つの“C”を挙げている。それは、
Cost(クリーンテック関連技術の開発・製造・設置・運用費用)
 クリーンテックの普及を力強く促進する最大の要素は“利益をもたらす”という単純な経済原則であり、一般的な傾向としてクリーン(再生可能)エネルギーのコストは、今後従来型化石燃料が高騰するに反比例して、下がっていく。
Capital(クリーンテックに投入される資本や資金)
 いまだかつて経験したことのないような資金がクリーンテック分野に投入される見通しであり、すでに大手投資会社、企業、銀行、ベンチャーキャピタルが巨額の資本を風力、ソーラー、ハイブリッド、水浄化などの分野に投入し始めている。
Competition(各国、地域、連合体による主導権掌握競争)
 各国・地域・連合体はクリーンテック分野で主導権を握るべく積極的に競争している。その施策としては、CO2排出量の目標、排出権取引、新興国への支援などであり、このために莫大な予算を計上している
China(中国、インド等新興国で急増する資源需要)
 新興国での資源需要を従来型エネルギーで対応する事は困難であることに加え、これらの地域での環境に対する関心も急速に高まってきている。クリーン・エネルギー、クリーン・ビルデイング、クリーン・ウォータの分野で膨大なビジネスチャンスが生じる。
Consumer(環境に高い関心を示す消費者の急増)
 LOHAS(健康と地球環境の持続を志向するライフスタイルの消費者)が増えており、彼らは資源を効率的に利用しコストを削減した商品やサービスを強く望んでおり、また質を大事にする。
Climate(気候変動への高い関心)
 台風やハリケーンの襲来、北極海の氷の溶解、旱ばつや大雨など異常気象・気候変動については論議の段階から全ての人類が共有する課題となっている。カーボン・エネルギーの過度な利用が続いたことによる気候変動に警鐘が鳴らされている。

 これら6つの“C”が、今後、我ら北海道の経済と生活にどのような影響を与えていくのか。また、この外的環境変化をどう活かしていくことが北海道の発展に寄与するのか。
次号からの私的見解を紹介していきたいと思う。