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よもやま話

阿部 明
昭和14年12月生まれ
37年スポーツ新聞社に入社、高校野球などの一般スポーツほかプロレス、競馬、釣り記者を経て現在に至る。記者歴37年。北海道スポーツ記者倶楽部会友。

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2018年5月号 トクビレ

 トクビレという魚をご存じだろうか。小樽の市場などでよく見られ、ハッカクと言い直せば「あーあの魚か」とうなずく人も多いだろう。トクビレとはオスの背ビレと尾ビレが特に肥大していることから付いた名(メスは小さい)。ちなみにハッカクの由来は体の断面が八角に見えることからという。数年前の話だが忍路沖の船釣りの際、このトクビレが海面を飛躍したのを見たことがる。あるいはトビウオだったかも知れないが、いぜれにしてもそれほど大きなヒレを持った魚で、飛ぶことも可能という。龍のような面構えをして体皮が固く無数のとげがある。対してメスはなんともやさしい魚相で、大きさも含めこれほど差がある魚も珍しい。
 見かけによらず食べてはまことにおいしい。食通にいわせると北海道の刺身の中では三指に入るうまさと太鼓判を押す人もいる。昔は需要の多い魚ではなかったが、いまは高級魚に数えられるほどになった。また背開きにして味噌を塗って焼く八角軍艦焼きは北海道の郷土料理のひとつ。
 さらにトクビレは皮がうまいといわれ、この皮だけを揚げて皮せんべい状にすると絶品とか。そもそも魚などは身と皮の間に栄養がありうまさもその部分に凝縮されている。この魚をはじめアンコウやゴッコの皮は食感もたまらない上にコラーゲンも豊富。健康や美容にもよい。