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よもやま話

阿部 明
昭和14年12月生まれ
37年スポーツ新聞社に入社、高校野球などの一般スポーツほかプロレス、競馬、釣り記者を経て現在に至る。記者歴37年。北海道スポーツ記者倶楽部会友。

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2017年10月号 昆布の話

 道内各地の沿岸はこの時期コンブ漁の真っ盛り。小舟に山と積んだコンブを港に運ぶ風景はまさに北海道の風物詩ともいえる。美しい風景とは裏腹にいまも思い出されるのが50年も前、日高に釣行の際、コンブ干し場で寝てしまい漁師さんにえらく怒られてしまったこと。彼らにとっては大事な仕事場。そこに土足であがったようなものだからどやされても当然だろう。
 そんなコンブは日高昆布(三石昆布とも呼ぶ)、利尻昆布、羅臼昆布、真昆布(渡島沿岸産)が有名で全国的にもその味は群を抜く。昔はコンブをエビスメと呼んだようにエビス=蝦夷、メ=布と書き表し、これだけでも北海道とコンブは深い関わりあいがあったことを示す。もっともコンブは北海道だけでなく日本全国広く食べられている食品でもある。元をたどれば江戸時代に北海道に塩や酒などを運んだ北前船が、帰りにコンブを大阪、京都の上方へ運送して有名にした。だしをとる方法を考えたのは関西が先輩らしく、とろろ昆布や佃煮の加工品も大阪が始めとか。
 きれいに小石を並べたコンブ干し場は、文字通りコンブを乾燥させる場所で、採ってきた幅広のものを風と太陽の光で乾燥させ仕上げる。その間もねじれを直したり手で一枚ずつ返したりと手間がかる。乾燥後表面に白い粉末が吹き出てくるがこれぞうま味のもとなのである。