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2014-08-25 週刊誌レビュー(8月18日~8月24日)

朝日新聞は突如8月5、6日の2日間にわたり、計5面もの紙面を割いて慰安婦報道の検証記事を掲載しました。そこで32年前の吉田清治氏による「慰安婦強制連行」の証言を虚偽とし、関連記事を取り消すと発表しました。ところが「謝罪」の言葉はありません。そこに各誌は異論を唱えました。

週刊新潮8月28日号は「世界中に『日本の恥』を喧伝した『従軍慰安婦』大誤報 全国民をはずかしめた『朝日新聞』七つの大罪」(5ページ)、週刊ポスト8月29日号「世界がこの大嘘を根拠に『日本を性奴隷国家』と決めつけた[徹底検証]朝日新聞『慰安婦虚報』の『本当の罪』を暴く」(6ページ)、週刊現代8月30日号「『従軍慰安婦』記事を30年たって取り消し 日本人を貶めた朝日新聞の大罪」(4ページ)、週刊文春8月28日号「朝日新聞よ、恥を知れ!『慰安婦誤報』木村伊量社長が謝罪を拒んだ夜」(4ページ)、フライデー9月5日号「朝日新聞は何を間違い“異端”社長(木村伊量氏)下どこへ向かうのか」(2ページ)、週刊アサヒ芸能8月28日号「『慰安婦誤報』32年間放置の果てに『大特集遺言』を残して逝った『国賊メディア』朝日新聞への弔辞」(6ページ)、フラッシュ9月2日号「30年ぶりに記事を訂正したのに、謝罪がないのはどういうことか!エラいぞ、朝日新聞(怒)『従軍慰安婦問題』誤報検証を検証する」(3ページ)といった具合です。

各誌のコラムでも徹底的に批判しています。週刊新潮の櫻井よしこさんのコラム「日本ルネッサンス」第619回は「不都合な史実に向き合わない『朝日新聞』は廃刊せよ」。櫻井さんは週刊ダイヤモンドにも「オピニオン縦横無尽」という連載を持っており、同誌8月23日号の第1047回で「慰安婦報道を22年放置した朝日新聞は廃刊し謝罪すべし」と同様の主張を繰り広げています。さらに辛辣なのはフラッシュ連載の「辛抱治郎のニュース食い倒れ!」で、今週の第136回は「恥を知れ!朝日新聞が今すべき『真の検証と義務』」を掲載。週刊文春、適菜収さんの「今週のバカ」第63回は「朝日新聞が引き起こした人権侵害」と指摘しています。

同じ新聞社系のサンデー毎日8月31日号はこの問題をスルー。ただしコラム陣には書かせています。「倉重篤郎のサンデー時評」第19回は「歴史認識、ギアを切り替え 加害者意識を呼び覚ませ」。「青木理のカウンター・ジャーナリズム 抵抗の拠点から」第19回は「黒々とした歴史修正主義の蠢き」。どちらかといえば両者とも朝日を擁護した筆致でした。さすがにといおうか、当たり前といおうか、週刊朝日8月29日号は一行もかいていません。同誌のコラム執筆者は田原総一朗さん、藤巻健史さん、内館牧子さん、室井佑月さん、堀江貴文さん、池谷裕二さん(脳研究者)、春風亭一之輔さん(落語家)、森田真生さん(数学者)、落合恵子さん、嵐山光三郎さん等々、一家言を持ったそうそうたるメンバーがそろっているのですが、一切言及はありませんでした。

相手が“天下の朝日”ですから、在野の雑誌はとくに力が入るのでしょう。日頃からエリート臭をプンプンさせ、常に上から目線。大して偉くもないのに、偉そうにしている人間・組織が失態を犯すと、ここぞとばかりに攻撃されます。それが世の常です。ですから上に行けば行くほど自らを厳しく律していかなければなりません。しかし、それをできる人は少ないのが現実です。だいたいは傲慢になってしまいます。

人間がやることです。誰にだって間違いはあります。間違えば訂正し謝罪するのが日本の常識です。世界には自分が悪くても絶対謝らない国もあるのでしょうが、少なくとも日本は違います。自分に非があると認識していたなら、くどくどとした言い訳などせず、謝罪して責任をとる。当たり前のことです。しかし、自分がエリートだと錯覚すると、責任を誰かに転嫁したり、謝れなくなってしまうことが多い気がします。日本の官僚然り、大マスコミの記者も然り。潔くないんですね。この潔さというのは日本の文化であり美徳でもあります。ひょっとすると世界でも日本くらいなものかもしれませんね。

続けて政治関連を見てみましょう。週刊文春のスクープです(どちらかといえば、脱力お笑い系ですが……)。「女性大臣候補に赤面スキャンダル 高橋大輔に無理チューしていた橋本聖子(日本スケート連盟会長)」。グラビアで動かぬ証拠の“セクハラ写真”を大公開しています。さすがに言い逃れはできません。雑誌発売後、橋本さんは謝罪のコメントを発表しました。この行為自体はソチ五輪閉会式後の2月23日深夜のこと。それがセクハラヤジ騒動後、内閣改造を控えたこの時期に公になりました。そこに何らかの意図があるのではとも考えられますが、いずれにせよ褒められた行為ではありません。初入閣の目は完全になくなりました。先の通り、人間ですから魔がさすこともあります。でも、それなりのポジションにある人は、普通の人以上に自分を律しなければなりません。当たり前の話です。ところが、いまの議員連中を見ていると、その自覚が著しく欠けていると言わざるを得ません。

そんな中、地方議員でまた物議をかもす人物がクローズアップされました。無料通信アプリLINEで中学生を脅したとして、大阪維新の会から除団処分を受けた山本景府議34歳のことです。週刊アサヒ芸能は「大阪『LINE恫喝』府議 下校途中の女性とをナンパ、自転車の女児を撮影…『小中高生の女の子に人気』自慢の『超キモ行状』」と報じれば、週刊新潮は「キモいで怒った『LINE府議』がホリエモンに営業譲渡1億円」、週刊文春は「維新“マルガリータ山本府議”とiPS森口の接点」と切り口を変えたアプローチで、山本議員の本質に迫ろうとしていました。

地方議会はこうした状況ですから、週刊東洋経済8月23日号が「議員報酬に見合う働きがあるのか?地方政治にかかるおカネ」という特集を組むのも当然です。ちなみに2012年度の都道府県の議員報酬(総務省自治行政局調べ)では、多いのは東京都の月額102万5000円、最下位は大阪府の同65万1000円です。ちなみに北海道は同85万円で第9位。市区町村議員は高いのが横浜市の同95万3000円。最下位は東京都御蔵島村、同青ヶ島村、長野県売木村の同10万円です。札幌市は同86万円で第6位。道内で一番低いのは私の故郷・上川管内音威子府村の同12万3000円です。札幌市の議会運営費は年間約20億8000万円。住民1人当たりに換算すると約1100円になります。一方、後志管内神恵内村の議会運営費は約480万円ですが、住民1人当たり約4万6000円。いずれにせよ、これだけの税金を使っているわけですから、報酬等に見合う働きをしてもらわないと、まったくのムダ金になってしまいます。

週刊ポストは「怒りの全調査」として「国会議員107人『税金で夏休み海外旅行』リスト」を掲載。国会議員は年間2000万円以上の歳費と期末手当(ボーナス)に加え、月100万円の文書交通費、JRの無料パスに豪華・格安の議員宿舎等の“役得”があるのはご承知の通り。海外視察もその1つといっていいでしょう。この夏、集団的自衛権の議論が一段落。休戦状態となった与野党の議員たちは仲よく海外に旅立ちました。同誌では、訪問国、日程、参加議員、費用などを一覧にして掲載しています。自民党議員はもちろんですが、共産党議員も参加しているんですね。予算は衆議院の場合1人180万円が上限。一覧を見る限り1人当たりの費用は150~160万円で、明らかに税金で賄われる上限を意識していると思われます。以前から議員の視察は「単なる観光旅行ではないか」という批判があります。実際、そうでしょう。そんな物見遊山に衆参合わせて年間4億円の税金が使われています。

来週にも内閣改造があるといわれていますが、1つの注目が石破茂幹事長の処遇です。8月24日付の朝日新聞は安倍晋三首相が打診している安全保障法制担当相を受けないと報じています。週刊アサヒ芸能は「『土俵際』石破茂が繰り出す『安倍をうっちゃり』奇手!」として、石破氏は安保相を受けないだろうと予測しています。そのほか週刊現代は「ライバルは小渕優子 丸川珠代が狙う総理『正妻』の座」、週刊文春は「菊池桃子はダミー!?入閣候補に西田ひかるというサプライズ」という記事を掲載しています。そうきたか……。

週刊朝日はまったく別の視点から「実感なき好景気を“目指す”人たち 安倍財界人脈密着度ランキング」を記事にしています。第2次安倍内閣になってから新聞各紙が報じている「首相動静」に記載された経済人をピックアップ。回数のランキングを出しています。期間は2012年12月26日から今年8月9日まで。約1年8カ月分を同誌が独自に集計しました。1位はJR東海名誉会長の葛西敬之氏73歳の17回。これは2位で前経団連会長・米倉弘昌氏77歳の10回を大きく上回っています。そんな中、登場回数3回の14位にニトリホールディングス(HD)社長の似鳥昭雄氏がランクインしています。同じ3回には東レ会長で経団連会長の榊原定征氏71歳、サントリーHD会長兼社長の佐治信忠氏68歳、イマジカ・ロボットHD副会長の長瀬朋彦氏61歳という面々と対を張っています。

今週、各誌が大きな関心を示したのがタイで発覚した代理出産騒動の父親です。当初は「『代理出産』で15人の子どもの父親に?『日本人男性』の素顔」(アエラ8月25日号)、「タイ代理母出産騒動の怪 16人の子どもの父親になった24歳男性の壮大な家族計画」(週刊朝日)、「タイ代理出産事件 父親はあの有名IT長者『24歳で15児の父』になったボンボンの正体」(週刊現代)、「48億円の富を持つ者ゆえの悩みなのか タイで15人の赤ん坊をつくったIT御曹司(24歳)の奇抜な家族観」(週刊ポスト)、「資産50億円、少なくとも16人の子供を持つ24歳『タイ代理出産』男の父はあの大企業オーナー」(フラッシュ)、「『有名IT企業御曹司』24歳父に浮上した『乳児養殖』の異様動機!」(週刊アサヒ芸能)、「タイ代理出産騒動 100億円資産家(24歳)の“女”の正体」(週刊実話9月4日号)、「タイ15人代理出産男性に飛び交う“本業はマネロン”説」(サンデー毎日)という具合で、渦中の人物の名前は明かされません。

では、その父親は誰かということなのですが、週刊文春が「タイ代理出産 光通信御曹司・重田光時(24歳父・資産48億円)乳幼児『育成農場』に初潜入」、週刊新潮「子供1000人で『光帝国』!?億万長者『光通信創業者』ご長男の人間牧場」、フライデー「タイ警察が暴く光通信御曹司の『ミツ1000人帝国計画』」と明らかになりました。まだまだ謎の解明には時間がかかりそうです。

お待たせしました。「今週の大谷翔平」です。残念ながら週刊新潮「二刀流『大谷翔平』CM解禁で入る『ギャラ』」の1本だけでした。ホームにしろビジターにしろ、登板試合の観客数を見れば明らかですが、絶対の集客力を持つ大谷選手。広告業界が傍観するはずはありません。スポンサー1社が払うギャラは年間2000万円が最低ライン。大谷選手の場合、今オフにも複数の企業からオファーがあり、最大で吉永小百合さん並みの1億円にまで上がるかもしれないと予想しています。また、週刊文春の連載「野球の言葉学」では、ソフトバンク・李大浩選手の「彼に言いたいのは、投手と野手、二つをやるのは辞めた方がいい」という言葉を取り上げていました。その真意は、ぜひ同誌を読んでください。

プロ野球関連では、フラッシュ恒例ノムさんこと野球解説者・野村克也さんのボヤキ企画が“舌好調”。「絶好調『虎の和田』にも聞かせてやりたい!-野村流『プロ監督論。』ノムさんボヤキ指数最高潮『原はプロ監督の資格なし』」の中で「大谷は遠投で球の回転数を上げろ」と指摘していました。また週刊大衆は「完全分析 SM理論でペナントレース後半戦が見えた!プロ野球セ・パ12球団『本当の優勝力』これが決定版!」という見出しの記事を掲載。アメリカで生まれた「セイバーメトリクス(SM)理論」に基づいて、いよいよ終盤戦に入ったプロ野球でどのチームがペナントをダッシュするのか予想しています。セ・リーグの優勝力1位は広島カープ。その指数は98.9。一方、パ・リーグの優勝力トップはオリックスバファローズの96.1。われら北海道日本ハムファイターズの優勝力は76.4で5位。Aクラスさえも危ういようです。また週刊新潮が「『斎藤佑樹』785日ぶりの勝利なのに2軍に戻って恐ろしいオフ」と佑ちゃんの今後を占っています。

経済誌を見てみましょう。週刊ダイヤモンドの特集は「ビジネスに勝つ英語」34ページ。仕事を進める上で英語を使う頻度、局面が増えてきたと感じている人も多いかもしれません。政府も産業界もグローバル人材の育成が急務だと英語教育の充実を大合唱しているのはご承知のとおり。われわれは学校教育で随分と英語の勉強をしているはずですが、仕事で使えるレベルでないことは明白です。ただビジネスで使う英語は、100点満点を目指す学校英語とも違います。世界で戦うための本当に使える英語力はどう身につけたらいいのか。そんなヒントが満載です。これと似た視点が、アエラの「英語で人生を変えよう!英語は気持ちが9割」。こちらは全20ページ。合わせて読むといいかもしれません。

今週、私が注目した記事はフラッシュの「今のアニメ、漫画界の源流は80年代の大阪芸術大学にあった!」です。先々週のレビュー(8月4日~8月10日)でも少しばかり触れているのですが、北海道出身の漫画家、島本和彦さん原作の「アオイホノオ」がドラマ化、現在、テレビ東京系で放映中です。その舞台は島本さんらが通っていた「大阪芸術大学」。同級生には後に新世紀エヴァンゲリオンの監督を務める庵野秀明氏や同作を制作したGAINAXの社長を務める山賀博之氏、鋼の錬金術師やエウレカセブンの制作会社社長の南雅彦氏らがいるのです。

島本さんの漫画は「アオイホノオ」以外、あまり読んだことがありません。でも彼の存在は2001年10月から知っていました。STVラジオで放送していた「島本和彦のマンガチックにいこう!」をずっと聞いていたからです。もちろん、島本さん自身がパーソナリティーを務めています。しゃべりが達者で、30分の番組時間はあっという間に過ぎていきました。毎回、アニメや漫画作品を掘り下げた、かなりマニアックな内容です。島本さん自身がアニメや漫画が大好きだということが、その知識の深さからよくわかりました。アニメといえば主題歌が大きな役割を持っているのですが、そうしたところまできちんとフォローします。「ただ者ではないな」と密かに思っていたのです。

残念ながら、そのラジオ番組は2008年9月で休止してしまいました。現在も再開はされていません。その間の2005年に島本さんの代表作の1つ「逆境ナイン」が映画化されていて、すでにブレークはしていたのですが、今回またさらに脚光を浴びているのです。自分が密かに目をつけていた作家が世に出る。なんともうれしいことです。先見の明があると、己の感性の鋭さに惚れ惚れする今日この頃です(笑)。

そのほか道内関係では、週刊アサヒ芸能が「青春18きっぷで行く夏の『鉄旅』ガイド」をカラーで特集。18きっぷは1枚1万1850円で5日間、JR全線の普通・快速列車が乗り放題という企画です。夏の18きっぷ利用期間は9月10日まで。5日間連続でなくともOK。1日当たり2370円の計算になります。そこで同誌は9つのプランを紹介。その中の1つに「滝川駅出発プラン」がありました。終着の釧路まで8時間かかります。日本最長距離の普通列車です。滝川を午前9時37分に出発。釧路着が午後6時2分。通常の片道は5720円ですから3350円もおトクです。時間に追われることのない、こんな旅をしてみたいものです。

ほかに週刊文春が「長男誕生 田丸麻紀『VERY妻』と夫・武部元幹事長次男の夫婦仲」、週刊大衆が「競馬界“永遠のマドンナ”鈴木淑子さんが案内する夏の北海道『伝説の名馬に逢う旅』」で「社台スタリオンステーション」「ノーザンホースパーク」「レックススタッド」「ブリーダーズスタリオンステーション」「アロースタッド」「ダーレー・ジャパン」「オグリキャップ記念館(優駿記念館)をカラーで紹介しています。週刊新潮連載の「黒い報告書」は、札幌を舞台にした男女の事件を取り上げています。タイトルは「『理不尽な暴力』に頼る男を思いやった『女神の誤算』」。週刊文春の「原色美女図鑑birdie」では「ゴルフ界に現れた美しき二輪の花」と題し、北海道出身の藤田光里・美里姉妹がカラーで紹介。撮影は野村誠一さん。最後に、記事ではなく広告です。週刊朝日にパラマウントベッドHDの1ページ広告が掲載されています。そこに登場しているのが帯広厚生病院の看護部長、光恵子さん。「一人ひとりの心に寄り添う看護を目指して」という趣旨の取材に応えています。それぞれ興味・関心のある人はぜひチェックを。ではまた来週。(鈴木正紀)