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集部日記

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2014-07-28 週刊誌レビュー(7月21日~7月27日)

先週は合併号が多かったこともあり、今週は若干少ない冊数でのレビューになります。以前から言われていたことですが、ここにきて俄然、現実味を帯びてきた動きがあります。集団的自衛権での支持率低下、滋賀県知事選での敗北を受け、安倍晋三首相が解散総選挙を仕掛けてくるのではないかというものです。週刊朝日8月1日号は「安倍首相イバラの道 9月解散も浮上」、アエラ7月28日号は「浮上した『9月解散』説」、週刊東洋経済7月26日号では、朝日新聞特別編集委員の星浩氏のコラム「フォーカス政治」で「重要案件山積の安倍首相 総裁再選狙い解散も視野に」とそれぞれ書いています。今週に限っていうと、朝日新聞系ばかりが解散総選挙を煽っているようです。

そんな騒ついてきた与党内の混乱を報じるのが、週刊アサヒ芸能7月31日号の「安倍『8月内閣改造で菅を官邸追放』の決裂現場」、週刊大衆8月4日号の「安倍晋三のクビを狙う“永田町の明智光秀”は誰だ!?」。さらにフライデー8月8日号は「菅官房長官がアメリカに逆ギレ!外相の訪米止めて大迷走」。サンデー毎日8月3日号は小沢一郎氏の「独占告白」を掲載。“滋賀ショック”で潮目が変わったとして、安倍独裁の「すべてをひっくり返す」最後の秘策をぶち上げています。くわしくは同誌を。

毛色が変わっていたのが、週刊ダイヤモンド7月26日号の「相場を動かすアベ経済マフィア全人脈・全内幕」。政治と市場が密接に絡み合う安倍政権にあって、政局を相場の視点から読み解くという切り口の特集です。編集後記を読みますと、企画を出してから1年、ようやく実現したそうです。「経済政策を牛耳る政・財・官・学の全貌」という章では、首相を支える40人のキーマンを紹介。その中の1人にニトリホールディングス社長の似鳥昭雄氏も入っています。「市場関係者も必読!知られざる重大政策の裏側」という章では、年金、農業、カジノ、減税、医療、ゼネコン等々の政策に絡む政治家の名前が多数出てくるのですが、残念ながら北海道関係者は登場しません。北海道の政治力は著しく劣っているといえるでしょう。

7月14日の夕方から行方不明になっていた岡山県倉敷市の小学5年生の少女。連日、ワイドショーなどで大きく報道されていました。多くの人が最悪の事態を想定したと思いますが、5日後に無事警察に保護されました。監禁容疑で現行犯逮捕されたのは岡山市内に住む自称イラストレーターの藤原武容疑者(49歳)。その後「自分好みに調教して、将来は結婚したかった」などという動機が洩れ伝わってきました。もちろん、週刊誌は全力をあげて取材に動いています。週刊実話8月7日号は「倉敷女児監禁事件 49歳独身男の歪みきった少女への執着」と2分の1ページ程度の扱いでしたが、フライデーの「岡山監禁事件 49歳ロリ男が練っていた『少女育成計画』」、週刊文春7月31日号の「倉敷小5女児監禁男『空白の5日間』全真相」は、かなり詳しく報じていました。同誌はグラビアも充実しています。

もう1つ、大きな事件がありました。7月17日に起こったマレーシア機の撃墜です。世界を震撼とさせました。乗客283人と乗員15人は全員死亡。その中には80人の子どもが含まれていました。その惨状をカラー写真5ページで報じたのがフライデーの「ウクライナ・死の草原 これが発生直後の地獄絵図だ!」です。アムステルダム発、クアラルンプール行きのマレーシア航空機が、ウクライナ東部ドネツク州の麦畑に墜落。フランスのフォトジャーナリスト、ジェローム・セッシーニ氏が墜落から約2時間後に現場に到着し、何の規制もない現場をすべて撮影したそうです。その生々しい現場は週刊新潮7月31日号のグラビアにも掲載されていますが、フライデーの凄惨さにはかないません。ほとんどの遺体はバラバラにならず、1つの身体のまま残っています。しかし、そこにあるのは物体と化した肉塊です。週刊文春は記事で「マレーシア機撃墜の核心 日本・ロシア・北朝鮮『新三国同盟』の悪夢」と、まさかの切り口を見せています。また同誌では拓殖大学海外事情研究助教授の名越健郎氏が「民間機撃墜で狂ったプーチンの外交戦略」として、秋に予定されていたロシア・プーチン大統領の訪日は延期になるだろうと指摘しています。

さて「今週の大谷翔平」です。7月19日のオールスター第2戦に先発した大谷選手は自己最速で球宴史上最速かつ日本人投手最速の162キロをマークしたのは記憶に新しいところ。それを受け、今週も各誌が取り上げています。週刊大衆は「イチロー・清原・ダル・松坂も超えた!3年後はメジャー行き 大谷翔平プロ歴代野球最高選手の証明」とベタぼめ。フライデーは「大谷翔平は165kmメジャーでも50年に1人の大エースになる」、週刊新潮「162キロ『大谷翔平』のストレートは理論上どこまで早くなるか?」、週刊文春「日本人最速百六十二キロ達成、日ハム・大谷翔平“唯一の弱点”」、週刊朝日の連載「東尾修 ときどきビーンボール」では「“二刀流”が生んだ大谷の球威」と、今週もにぎわせています。これほど毎週登場するのは安倍首相と大谷選手くらい。名実ともに大スターといっていいでしょう。

今週、私が注目したのは、週刊大衆の「創刊1周年機関紙『山口組新報』で見えてきた直系組長『知られざるプライベート』!」です。ちょっと笑ってしまうような内容なのですが、何と6代目山口組には『山口組新報』という機関誌があるのだそうです。創刊は昨年7月。以後4カ月ごとに発行され、7月5日の定例会で第4号が配布されたそうです。毎号1面には山口組綱領と組指針が掲載され、創刊号は司忍6代目の「巻頭の辞」、昨年11月の第2号は岸本才三元最高顧問の「田岡三代目三十三回忌に想いを寄せて」、今年3月の第3号は「平成二十六年度事始め式典の儀」、最新号は橋本弘文統括委員長の「山口組創設百周年を迎えるにあたり」が掲載されたといいます。組関係者からは、行事の様子だけでなく直参たちの寄稿文、俳句や短歌なども掲載され、豊富な内容に仕上がっていると好評のようです。中でも各方面から注目を集めているのが直参の知られざるプライベートに迫った記事。2号では某幹部のブータン紀行、富士山登山記があったり、3号には趣味のコーナーが登場、某組長のオートバイ、備前焼が紹介されているそうです。4号にはペットに関する記事もあり、数人の直参の愛犬が写真付きで紹介されたといいます。いったい、誰がつくっているのでしょう。「実話時代」(メディアボーイ)あるいは「実話ドキュメント」(マイウェイ出版)の記者なのかしらん……。

ほのぼのとした記事なのですが、その背景には何があるのでしょうか。ある関係者は「昨今、暴力団排除の機運が高まり、もはやヤクザというだけで、一般人とは違う人間のようなイメージが植えつけられつつある。だが、一連の記事に目を通すと“俺たちもみんなと同じ普通の人間だよ”というヤクザの心の叫びが聞こえてくるようだ。ある意味“開かれた山口組”という趣旨の企画とも解釈できる」と話しています。確かに最近の警察による暴力団排除の動きは異常だと思います。まさに行き過ぎでしょう。もとをただせば渡世人です。国定忠治や清水次郎長、木枯らし紋次郎です。それが戦後、同和や在日の人間も抱合、「仁義なき戦い」の世界に入って現在があります。社会とは切っても切れない存在です。「俺の目を見ろ何にも言うな 男同士の腹のうち 一人くらいはこういう馬鹿が いなきゃ世間の目は覚めぬ」というグッとくる詞の歌(北島三郎「兄弟仁義」、作詞・星野哲郎)があるくらいです。それなりに認められていた集団なのだと思います。犯罪集団という見方はできるのでしょうが、本来任侠の世界の住人ですから義理や人情を重んじます。原資はどこだという指摘はあるにしても、震災における救援活動を非難できるでしょうか。

警察との間に何があったのかわかりませんが、あまりにも封じ込めてしまうと地下に潜るだけです。めったやたらと堅気に手を出してきているでしょうか。そんなことはないと思います。暴力団組織はなくなりません。日本の暴力団がなくなれば海外のマフィアが入ってくるだけです。余計に始末に負えなくなるでしょう。会合の場所が借りられない、銀行口座を開設できない、住居の賃貸契約が結べないなどとなると明らかに人権侵害です。彼らに人権はないのでしょうか(消費税は払っていても、所得税や住民税は払っていないでしょうが……)。私は、職業に貴賎はないと思っています。ヤクザが職業かどうかという問題はありますが、あくまで自らの意思で選択するのであれば、風俗だって立派な職業です。蔑む気にはなれません。何にしても幅のない世界は生きづらくていけません。世の中、白か黒かだけではないのです。

そのほか道内関係では、週刊大衆の「夏の海を満喫!! 全国港祭りオススメ18」に北海道から「おたる潮まつり」「くしろ港まつり」「むろらん港まつり」「函館港まつり」の4つが紹介されていました。週刊東洋経済7月26日号では文化放送キャリアパートナーズ就職情報研究所と東洋経済リサーチ&コンサルティングチームの共同調査による特別企画「人事部必読!2015年卒就活・採用を総まとめ『大学生が選ぶ就職ブランドランキング300』」を掲載。71位にニトリHDがランクインしていました。週刊実話は「全国うまいもん巡り 北海道物産展」というカラー企画。なんと抽選で25人にプレゼントするそうです。そのラインアップは、近海食品(厚岸町)の「炭火焼さんま丼」、大輝(稚内市)の花咲がに、札幌謹製屋食ラー麺(札幌市)の札幌ラーメン、ジンギスカン白樺(帯広市)のジンギスカン、ヤマキチ越野水産(厚岸町)の厚岸かき、出塚水産(紋別市)の珍味ほたて、佐藤農園(富良野市)の富良野メロン、めぐみ水産(むかわ町)のししゃも一夜干し、大雪地ビール(旭川市)の大雪地ビール、マルキタ北村水産(函館市)のいくら醤油漬けという11品。週刊文春には「『尖閣は固有の領土ではない』放言いまだ健在の鳩山由紀夫」という記事もありました。気になる方は、ぜひチェックを。ではまた来週。(鈴木正紀)