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集部日記

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2014-06-17 週刊誌レビュー(6月9日~6月15日)

今週の各週刊誌は、全誌が違う記事をトップに持ってきているという、なかなか面白い1週間でした。若干かぶっていたといえば「週刊朝日」6月20日号と「週刊新潮」6月19日号が、集団的自衛権について取り上げていたくらいでしょうか。しかし、内容は違います。週刊朝日は憲法、平和構築、国際政治、政治史の4分野の論客に取材。安倍晋三首相の進める解釈改憲に警鐘を鳴らしています。親会社が朝日新聞ですから、当然反対の論陣。取材に応える識者もそれに沿う人選となっているでしょう。そういうバイアスを差し引いても、安倍さんのやっていることは、一つひとつ理論立てて突きつめていけば破綻する話にしかなりません。でも、それを真正面から追及する大手マスコミは残念ながらないのです。政治家も然りです。安倍さんの話す、わけのわからない情緒的な話に流されて本質を見失っています。これって、マスコミの世論誘導なんでしょうか?意図的なんでしょうか?週刊新潮は「風雲急を告げる『集団的自衛権』『野党再編』 国民不在で『永田町』サバイバル」の特集見出しで、集団的自衛権をめぐる与野党の攻防を描いています。

「週刊文春」6月19日号のトップは「小保方晴子さんと笹井教授 研究費年間6億円の使い途」。文春は理化学研究所に投じられた巨額の資金がどう使われたのかを情報公開請求。出てきたものは、2人の出張は55回で496万円、実験用イスに24万円、小保方さんのタクシー代5カ月で13万円……。あくまで明細だけなので、本当の中身はわかりません。この原資は税金です。本当にわけのわからないところに税金は使われています。消費税の増税は本当に必要なのでしょうか。税金の使い方をあらためるところはなかったのでしょうか。日本の国を、いまの官僚、いまの政治家に任せていていいのでしょうか。

そのほか「週刊ポスト」6月20日号は、朝日新聞がスクープした「吉田調書」の記事は虚報(同様の記事は「フラッシュ」6月24日号にも掲載。ネタ元は両誌ともノンフィクション作家の門田隆将氏)、「週刊現代」6月21日号は人口減少問題、「サンデー毎日」6月22日号は年金大減額、「週刊大衆」6月23日号は覚醒剤乱用者の真実、「週刊アサヒ芸能」6月19日号はテレビ東京系女子アナの裏バイト衝撃映像、「週刊実話」6月26日号はASKAのセックス盗撮映像30分、といったところです。各誌、特徴が出ていて非常に興味深く読みました。

週刊誌はスポーツネタが多く、今週は松山英樹に関する記事が目を引きました。6月1日、アメリカツアーで初優勝を飾った松山。プロ転向2年目、米ツアー通算26戦目にしての快挙は記憶に新しいところです。週刊現代は「松山英樹 石川遼が可哀想になるその凄い『才能』」と持ち上げていましたが、「フラッシュ」は「あえて直言!だから松山英樹は嫌われる」と、クラブの叩きつけ、遅延プレー、マークずらし、メディア対応、英語力等について、ゴルフの実力以外は子ども以下とこき下ろす記事を掲載。週刊アサヒ芸能も「松山英樹『ホテル強引連れ込み』グラドルが“引退”していた 米ツアー初制覇でもかき消せない『ワガママ素顔』」というゴシップ。ちなみに、週刊新潮でプロゴルファーの青木功が連載している「おれのゴルフ」、週刊大衆で作家・伊集院静が連載している「作家の遊び方」でも、松山に対する所感が述べられています。

野球関連でいうと、週刊ポストが「マー君とハンカチ王子 どうしてこんなに差がついたのか」と、誰でも不思議に思うテーマに切り込んでいます。2006年夏の甲子園以降の成績を比較するなど、データも含めた4ページもの。その斎藤佑樹について、週刊実話は「広島カープが日本ハム斎藤佑を電撃トレード指名」と報じています。北海道日本ハムファイターズについては「週刊プレイボーイ」6月23日号の「江夏豊のアウトロー野球論」で、ピッチャーの上沢直之が取り上げられています。「投げるボールは一級品。日本ハム・上沢は壁を乗り越えられるか?」との見出しで、新人王の資格もあると期待をしています。また同誌では山岸舞彩アナウンサーのアスリート独占インタビュー「挑戦者たち」で、スキージャンプの葛西紀明が登場。5ページのインタビュー記事です。気になる方はぜひチェックを。

経済誌を見てみましょう。「週刊東洋経済」6月14日号の特集は「IPO&新興市場を勝ち抜け」。新興市場に底入れの兆しが見えはじめ、今後の上げ相場に備えましょうという趣旨。表向きはそうですが、多分に6月13日に発売された「会社四季報」2014年夏号を意識した内容です。これから、リクルート、LINE、すかいらーく、ヨドバシカメラ、東京メトロ、日本郵政、JR九州などの大型IPOが相次ぐと見られています。それに引き換え、道内企業はまったく蚊帳の外というか、別世界の話のようです。実際29ページの特集ですが、道内企業は1つも出てきません(正確には「初値が高騰しても成長するとは限らない-2000年以降の初値高騰率」のランキングで、2006年に上場したエコミックが325%の高騰率で15位にランクされている記載はあります。ただし今年5月30日の終値と比較すると、騰落率は75・3%)。何とも寂しい限りです。

今週、私がグッときたのは「週刊ダイヤモンド」6月14日号の「現実味を帯びてきたスコットランド独立、反EU勢力が後押し」という記事。みずほインターナショナルディレクターの竹下誠二郎氏のコラムです。私の持論も北海道独立ですから、非常に興味をそそられました。9月18日、16歳以上のスコットランド住民に対し、独立を問う投票がおこなわれるそうです。そこで賛成多数となれば2016年3月24日に独立国になれるとか。もちろん、そこに至るまでのさまざまな経緯はあるのでしょうが“そんな簡単に独立できるのか”とちょっとびっくりです。すでにスコットランドでは教育、医療、交通、観光などは独自で運営しています。ここは北海道も似たようなものでしょう。課題は防衛、貿易、エネルギー、外交です。とくにスコットランドは外交問題の1つとして移民政策が大きいようです。独立のメリットは、680兆円ともいわれる埋蔵量を誇る北海油田を自国のためだけに使うことができること。また反戦・反核の思想が強い土地柄で、現在ある原子力潜水艦の基地を返上するといわれています。

その一方で「国立経済社会研究所」の試算では、スコットランドが独立すると金利は0・7%も上昇。増税なしに現在の歳出を維持することは難しくなると予想しています。さらに通貨に対する信用も落ちる。金利、税金、規制に不安を抱える国の通貨を土台とする経済は、企業にとってはリスクです。スコットランドに本社等のある有力企業は、独立すれば本社を移す可能性を示唆しているそうです。それらを北海道に置き換えてみると、なかなか勉強になります。ただ決定的に違うのは、スコットランドはEUの中にあるということです。EUはスコットランドに対してユーロを通貨として使う選択を与えてくれます。言うまでもなくユーロは欧州の基軸通貨。でも、いったん採用すると金融政策の自由が奪われてしまうのも事実です。そうすると独立の意味はあるのかという疑問も出てきます。スコットランドはEU残留の意見が多いといいます。逆にイングランドはEU離脱に傾いています。イングランドだけではありません。昨今、フランスやデンマーク、ギリシャなど、反EU勢力の躍進が目立ってきています。EUの求心力が衰えてきているのは明らかです。イングランドの脱EU化が進めば進むほどスコットランドの独立機運は高まるのでしょうが、あと3カ月に迫った住民投票で、すんなり独立派が多数を占めるかどうかは不透明なようです。

そのほか道内関係では、フラッシュが先週からスタートさせた「日本が誇る100人シリーズ」で、今週は「医学の常識に抗ったサムライ・ドクター100人」を紹介。そこに道内のドクター3人がエントリーされていました。「“非常識”こそ健康の証しのパラダイムシフト・ドクター」として2人。1人は「北海道医療大学薬学部衛生薬学講座」(石狩管内当別町)の和田啓爾教授で、持論は「銀杏を子どもが食べすぎると死ぬ!」。もう1人は「神楽岡泌尿器科」(旭川市)の渋谷秋彦院長。持論は「オシッコはちょっと我慢してからしろ!」。さらに「常識を覆した“現代のコペルニクス”ドクター」として「北海道大学大学院医学研究科公衆衛生分野」(札幌市)の玉腰暁子教授が選出。持論は「長生きしたけりゃ7時間寝ろ!」です。

また同誌では「一度は泊まりたい!ホテルの達人が選ぶおすすめベスト50」という記事も掲載されていました。シティホテル部門とビジネスホテル部門があり、北海道からは、シティホテルでは「ルネッサンスサッポロホテル」(札幌市)、「ラビスタ函館ベイ」(函館市)、「北海道ホテル」(帯広市)の3ホテル、ビジネスホテルでは「アートホテルズ札幌」(札幌市)、「富良野ナチュラクスホテル」(富良野市)、「十勝ガーデンホテル」(帯広市)のが選ばれていました。

週刊ポストは「絶対安心な『サ高住』全国ベスト30」を16ページに渡って総力特集。その中に北海道からは唯一「グランメゾン迎賓館 函館湯の川」(函館市)が入っています。本誌2013年9月号でも取り上げたことがある、月額費用18万円の優雅で豪華な施設です。では、また来週。(鈴木正紀)