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よもやま話

阿部 明
昭和14年12月生まれ
37年スポーツ新聞社に入社、高校野球などの一般スポーツほかプロレス、競馬、釣り記者を経て現在に至る。記者歴37年。北海道スポーツ記者倶楽部会友。

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2019年4月号 イトヨリ

 スーパーの鮮魚コーナーで見慣れない魚を見つけた。聞いてみるイトヨリとのこと。淡い紅色の魚体に横縞の線が数本走り、極め付きは尾ビレ上端から糸を引いたような線が伸びていてその姿は実に美しい。調べてみると金線魚、金糸魚の漢字が当てられている。イトヨリダイ科の魚で北限は千葉県あたりらしい。和歌山や京都周辺の沖で捕獲量が多く北海道ではまず獲れないが最近は市販されている。
 このイトヨリ、水深1メートル前後の意外な浅瀬に生息してエビカニなどの底生動物を食べる。面白いのは1センチ弱の卵を産みバラバラに浮遊させ、それが約一日ほどでふ化する。成魚の平均魚体は25~30センチだが中には50センチ近く成長するものもいる。食べてもおいしくマダイに似ていることから高級魚とされる。本州では一年中出回っているが旬は晩秋から冬にかけてのものが脂がのり一番美味とのこと。
 もう一つ話のタネになるのが近縁種に日本イトヨリというのがいて、名とは異なり外国産。東シナ海やインド洋で獲れ、日本には空輸され入ってくるが日本のものよりやや小型で横縞も不透明。ただ味は変わらなくもしかしたら店頭に並んでいるのはこちらかも。珍しい魚なので購入時の見分け方は魚体の色が鮮明で特に腹部の輝いているのを選ぶのがよい。あっさりした白身魚で刺身が最高にうまい。