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よもやま話

阿部 明
昭和14年12月生まれ
37年スポーツ新聞社に入社、高校野球などの一般スポーツほかプロレス、競馬、釣り記者を経て現在に至る。記者歴37年。北海道スポーツ記者倶楽部会友。

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2010年2月号 波多波多

先日、テレビを見ていたら波が多いと書いてハタハタと読むと伝えていた。由来は波の高い(多い)時に多く、捕れるからだそうで、当て字であろうがなるほどと肯けた。そのほかこの魚には、鰰とか雷魚という漢字も用いられる。おいしさは神様級、雷の鳴り響く日に多く漁があるから付けられた説である。現に産地の厚田やえりもの漁師たちは「低気圧が通過する雷の鳴る日は、危険も伴うが好漁も約束される」と喜ぶ。「雷が山側から鳴ると不漁、海側から鳴ると豊漁」という言い伝えもある。
 食べてもいまが旬。焼き魚や煮魚の身もうまいがその卵は最高。これをブリコと呼ぶ。噛むと「ブリッ」というからとか、昔ある藩主がハタハタ漁を禁止したところ、それではとハタハタの子をブリの子と偽って食べた説までいろいろ。ちなみにブリコは漢字では「獅子」と書くそう。
 秋に糀や切ったニンジン、コンブなどで漬け込んだハタハタの飯寿司もうまい季節。その味は塩っぱくもなく、甘くもないポリポリした食感はたまらない。飯寿司の呼び名も、飯(糀など)も食べるから、いお(魚)寿司からの転化まで諸説いっぱい。しょっつる鍋も寒い時期のおいしい食べ物。野菜や豆腐、ハタハタを魚醤(しょっつる)で煮ることから付けられた。秋田で有名料理だが、北海道でも食べさせてくれる店があるので一度試食をお薦め。