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集部日記

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2011-07-14 “幸福の黄色い表紙”が目印

5月26日、私は俳優で作家でもある中村敦夫さんにインタビュー(7月号参照)をしました。その直後、まったくの偶然なのですが、CS放送の「時代劇専門チャンネル」で「木枯し紋次郎」の放送が始まりました。ご承知の通り、中村さんの出世作となったドラマです。本日(14日)は29話目の放送ですが、私が見ているのは22話まで。なかなか追いつけません。

しかし、22話も見るとエンディングのナレーションをすっかり覚えてしまいました。ナレーター・芥川隆行さんの渋い声が次のように語ります。

「木枯し紋次郎。上州新田郡(ごおり)三日月村の貧しい農家に生まれたという。10歳のときに故郷(こきょう)を捨て、その後、一家は離散したと伝えられる。天涯孤独な紋次郎が、どういう経路で、無宿渡世の世界に入ったかは定かでない――」

それに続く予告のナレーション。七五調の歯切れのいい次回内容の紹介とともに、定番の口上があります。

「無宿渡世に怒りを込めて、口の楊枝(ようじ)がヒューと鳴る。噂のあいつが紋次郎。孤独を癒してさすらう旅か。愛を求めてさまよう旅か。頼れるものはただひとつ。おのれの腕と腰のドス。後ろ姿が泣いている。あいつが木枯し紋次郎――」

てな感じで、まあニヒルでカッコいいこと。「木枯し紋次郎」の放送開始は1972年。当時、私は8歳。残念ながらリアルタイムでは見ていません。その後「一世を風靡したドラマなのだから見てみたい」とは、ずっと思っていました。これまで何度となく再放送もあったでしょうが、なかなか機会に恵まれませんでした。実に本放送から39年。ついにそのときはやってきたのです。

見れば見るほど面白いドラマです。ぐいぐい引き込まれます。人物設定が秀逸なんです。テレビ自体をあまり見ない私が言うのもなんですが、田宮二郎主演の「白い巨塔」以来の衝撃といってもいいかもしれません。

「白い巨塔」の放送スタートは78年。こちらのほうが新しい。しっかり見たのは、もちろん再放送です。ベータビデオで録画していましたから20年も前になるでしょうか。脇役に至るまで人物像が深く掘り下げられた脚本、演出にはシビれました。その後、何本もドラマは見ているはずですが、この2本ほどに心に残るものはありません。

ドラマなのだから当たり前ですが、端然とした紋次郎はカッコいい。ひるがえって現実社会を見ると、カッコの悪い大人ばかりで呆れてしまいます。最近の“イチオシ”は松本龍復興担当大臣でしょうね。マスコミの切り取られた情報しか得ていませんが、被災地での一連の物言いは“お粗末”の一言。百歩譲って、言っている内容が正しかったとしても、被災地のことを彼なりに考えていたとしても、あの上から目線の言い方は「何様のつもり」と反感を買うに決まっています。彼は60歳。いい年をして、そんなことがわからないのが、わからない。だから、わざとやったのではないかとの憶測も出てくるのですが、単なる“ダメ人間”の可能性のほうが高いと思います。

こうした“選良”が議会にはたくさんいるというのが現実です。とても国や地方がよくなるとは思えない。しかし、最後は「そんな議員を選んでいるのは有権者=国民だろう」という結論でチャンチャン。これは何とか早急に変えていかなければなりません。

世の中、ちょっと肩書がつくと偉そうになる人間は多々いるものです。しかし、「実るほど頭を垂れる稲穂かな」とはよく言ったもので、やはり地位が上がれば上がるほど謙虚にならなければなりません。とくに権力を持つ者。権力者が謙虚さを失えば、我欲に向かって暴走するだけです。

さて、8月号は明日15日発売です。ちょっと下品な、もとい、“幸福の黄色い表紙” (笑)が目印。特集「JR北海道、炎上中!」では、安全輸送の本分を忘れた巨大組織の闇に鋭く切り込みます。さらに「上田文雄札幌市長が“脱原発宣言”」「アークス・横山清“1兆円への挑戦”」のほか、好評連載「原発企業、北海道電力の十字架」など、今月も注目記事が満載です。しかもお値段据え置きで、別冊「北海道企業総覧2011」も付いている。何ともおトクな750円。いますぐ書店、コンビニへ。(鈴木正紀)