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集部日記

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2011-10-12 また、やってしまいました。

また、やってしまいました。編集部日記は基本的に、本誌の編集長と分担して書いており、私は月の後半にアップすることになっています。それがどうでしょう。10月の初旬も過ぎた今、パソコンのキーをカタカタと叩いています。

本誌の記事とは違い、このコーナーはとくに小難しい話題を展開する必要はなく、綿密な事前取材が必要なわけでもない。それでもなぜかアップが遅れてしまう。生来のだらしなさゆえなのかどうかはわかりませんが、「いつでも書ける」と思うと、ついつい先送りしてしまいがちなんです。とまあ、言い訳にもならない言い訳をしつつ、目下、行き当たりばったりで書いています。

心境としては「おもしろい本がないかなあ」と、ぶらりと書店に足を運び、新刊コーナーをなんとなく物色している感じです。私の場合、お目当ての本を買いに書店に行くケースより、タイトルや帯の惹句に引かれ、見つけた本を読むというパターンが多い。

そんな風にして最近買って読んだ1冊が<修羅場の経営責任>という新書本です。手に取った理由はタイトルを見たとき、「やらせ」問題発覚で揺れている北海道電力の姿が浮かんだからです。一連の「やらせ」問題についてここであれこれ論じはしません。ただ、発覚後の北電の対応がどうにも解せないんです。トップはまったく表に出ず、記者会見どころか、道議会の呼びかけにも副社長を出してお茶を濁す。なぜなんでしょうか。

もう1つの理由は副題にあります。<今、明かされる「山一・長銀破綻」の真実>。帯のコメントに<経営陣は有罪か無罪か 日本を震撼させた二大破綻劇。危機管理弁護士がすべてを明らかにするーー>とあるように、バブル崩壊後の代表的な金融事件に関する本だったからです。

著者の国広正氏は弁護士で、山一証券破綻後に発足した「社内調査委員会」に入り、経営責任を追及。一方、長銀事件では経営陣の弁護団の1人として検察と最高裁まで戦い、無罪判決を引き出した。2つの大型金融事件に法的な解釈を入れつつ、内側にいたものでしか知りえない視点で描いている。

個人的に最も関心が引き寄せられたのは、山一の破綻原因の徹底的な調査と結果の公表を主張する「社内調査委員会」と、途中から及び腰になる経営陣の確執だった。今の北電の姿と重なった。

北電は弁護士らによる「第三者委員会」を設置し、一連の「やらせ」問題の真相究明をおこなっている。作業過程は非公開なので、具体的に「第三者委員会」が何をどのように調査しているかはわからないが、北電の現経営陣が膿を出し切る覚悟を持っていなければ、調査結果は単なる妥協の産物になってしまう。もうじき公表されると言われているが、果たして、北電の再生に向けた気概がにじみ出ている内容になっているのだろうか。(野口晋一)