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集部日記

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2011-08-11 どうしようもなく鈍感になってしまった私たち

21世紀に入って10年がたちました。10年前と比べ、身近で何か変だなと感じるものが2つあります。

1つはセミの声。10年前は札幌でももっと聞いていた気がします。確かに、セミの発生はその年によって多かったり少なかったりはするのですが、ここ数年は夏の暑い盛りでもまったく耳にしません。

もう1つはスズメ。驚くほど見かける機会が減りました。何年か前の冬、スズメの大量死というニュースが世間を騒がせたことがあります。いまとなっては、ちょっと記憶が定かではありませんが、そのニュース以前から「最近、スズメの数が減っているんじゃないか」と、何となく感じていたような気はします。本当に人間の身近にいた動物です。なぜ消えてしまったのでしょう。

ありていに言ってしまえば「環境の悪化」に尽きるのだと思います。札幌はセミもスズメも生きていけないまちになってしまった。そう考えると、この10年でもっと小さな生物はとっくの間にいなくなっているはずです。その種は百なのか千なのか見当もつかない。経済以外のことに対して、どうしようもなく鈍感になってしまった私たち。自然への畏敬を忘れたとき……結末は容易に想像ができるのではないでしょうか。

逆に増えたもの。やはり最初に頭に浮かぶのは国の借金でしょうか。アメリカのように戦争をしているわけでもないのに(別にギリシアもスペインも戦争しているわけではありませんが…)、何でこんなに借金が増えるんでしょう。これで日本の官僚が優秀だと言われても「ホントですか?」と首をかしげたくなります。

ちょっと視点を変えて、われわれの業界でよく使われたフレーズに「政・官・業」があります。政治と官僚(行政)と業界が、互いにもたれ合った構造を言い表したものです。「政・官・業のトライアングル」とはよく言ったものですが、本来、三角形はtrigon トラゴン。

そこにいつしか「御用学者」が増え、「政・官・業・学」のtetragonテトラゴンとなり、さらには記者クラブメディアを中心としたの「報道」が入って「政・官・業・学・報」のpentagonペンタゴン、そこに「労働組合」も実態は癒着していて「政・官・業・学・報・労」のhexagonヘキサゴン。

これで終わるかと思いきや、大阪地検特捜部の証拠改ざん事件、刑事裁判有罪率99.9%の異常な「司法」の在り方も広く認知され「政・官・業・学・労・報・司」のheptagonヘプタゴン。何でもかんでもアメリカのせいにするのはどうかとは思いますが、そうはいっても「米国」の影響は否定できず、いまや「政・官・業・学・労・報・司・米」の八角形、「癒着構造のoctagonオクタゴン」とも言われるありさま。

角の数が増えること増えること。そのうち円になりそうです。これこそが「日本の輪(和)の文化」なのでしょうかね(苦笑)。しかし、この悪弊は断ち切っていかなければ、本当の意味での「和を以て貴しと為す」とはなりません。

さて、2011年9月号の発売は、通常月より1日早い8月14日に店頭に並びます。お盆期間の日曜日ですが、ぜひともお手に取って内容をご確認ください。今月も注目記事が満載です。

特集「原発“罪と罰”」は総力取材の27ページ。“北電一家”の全貌から原発マネーの実態、海洋汚染、ホットスポット、内部被ばく、自然エネルギーと多角的な切り口で原発の罪と罰に迫ります。好評連載中の「人脈北海道 原発企業・北海道電力の十字架」もあわせてお読みいただければ、より問題の本質が浮き彫りになります。

そのほか、第2特集「世にも奇妙な札幌市」、第3特集は「チャンスを生かせない北海道《第1回》官に頼る農業」等々、道内の問題に鋭く切り込みます。お早めに書店・コンビニへ。(鈴木正紀)