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集部日記

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2011-04-12 要は発信力

4月10日午後8時1分、あのNHKですら、高橋はるみ、上田文雄の両現職に「当確」を出しました。もちろん、ただの1票も開票されていない段階での当確です。今後4年間の道政、札幌市政の舵取りが、あまりにもあっけなく決まってしまいました。何の重みも感じられない。せっかくの投票という行為が、非常に軽くなってしまうような気がしてなりません。これは報道の速効性と何ら関係のないものです。東京都知事に4選した石原慎太郎氏も、当確直後の会見で苦言を呈していました。ひょっとして、自分たちの事前の取材をひけらかしたいだけ!?

現職圧勝の結果は、投票日の前からマスコミ内では公然の秘密でした。それ自体が異常なことなのですが、関係者はそれが普通だと思っています。選挙前の世論調査の数字は各選対にも流れ、さまざまな使われ方をしています。政治と政治報道が一体化しているのです。持ちつ持たれつ。お互いに当然だと思っている。嬉々としてやっている。そんな感覚がすでにおかしい。

一般国民は、政治の現場で何が起きていて、どういう過程を経て結論が出されたのか、知るよしもありません。そのすべは、ほとんどマスコミ報道です。最近は、当事者自らが発信するツイッターのような手法もありますが、そうした情報にみんながみんな触れられるわけではありません。まだまだ既存メディアの力は大きいのです。

それだけに報道のあり方が問われます。しかし、政治と記者クラブメディアはベッタリ。とてもじゃないですが、まともな報道は望むべくもありません。世論誘導もお手のもの。世の中の流れをつくってしまいます。

それにしても、これほどつまらない知事選もありませんでした。挑戦者たる民主党の責任は大きいと言わざるを得ません。そもそも投票3カ月前にならないと候補者も決められない時点で、やる気が疑われました。有権者に「中央もダメだけど、地方もダメだ」と愛想を尽かされても仕方ありません。

選挙は1票差でも勝ちは勝ち。180万票とろうが、トリプルスコアで勝とうが、そんなことはどうでもいいことです。北海道にとっての問題は、勝った人間に発信力があるかないかです。どんなに圧勝しても、外に対する発信力がなければ何の意味もありません。北海道の優位性はいつまでたっても宝の持ち腐れ。対外的にも、経済的にもまったく浮上しないのです。

その意味では今後4年、高橋さんには、いい意味で“豹変”していただくしかない。ご自身が4選など望んでいないとしたら、そして、斬新な発想力があるとしたら、かなり思い切ったことはできるはずです。

先月4月号に引き続き、5月号も発売日が遅れます。通常は15日に店頭に並ぶのですが、1日遅れまして16日(土)の発売。お間違えのないよう、よろしくお願いいたします。

3月11日に発生した東日本大震災。あまりに残酷な爪痕は、いまも何ら癒えていません。それに福島第1原子力発電所の事故が追い打ちをかけます。5月号は「3・11東日本大震災、そのとき北海道は……」と題し、56ページの大特集。「瓦解した“原発安全神話”、泊と福島第1を徹底検証」をはじめ、「緊急レポート大混乱の道内経済」「道外進出企業、被災の状況」「震災で注目された“あの商品、この業界」「なるほど、震災裏話」など重層的な記事構成。さらに実際に被災現場に派遣された陸上自衛隊員、札幌市消防局員のインタビューも掲載。またNGOの一員として被災地に入った札幌の写真家・林直光氏の特別フォト・ルポルタージュもあります。

もちろん、統一地方選第1弾の熱戦の模様は外しません。ほかにも「札幌市建設汚職“明日はわが身”とおびえる8社」「中国資本が山2つとゴルフ場を買収、伊達市に複合医療タウン構想」のほか、“ダイワマン”のCMでお馴染み、グループ売上高1兆6000億円を誇る「大和ハウス工業」樋口武男会長のカラーインタビュー等々、見逃せない記事が満載です。乞うご期待。(鈴木正紀)