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よもやま話

阿部 明
昭和14年12月生まれ
37年スポーツ新聞社に入社、高校野球などの一般スポーツほかプロレス、競馬、釣り記者を経て現在に至る。記者歴37年。北海道スポーツ記者倶楽部会友。

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2012年8月号 ホウボウ

 ホウボウという珍しい魚が市場の店頭に並んでいた。取材すると最近はそれほど多くはないが時々入荷するそうで、購入する人も多いとか。このホウボウには面白い話がいくつもある。まずその名の由来だが、釣りあげた時に浮き袋を収縮させて出す鳴き声が「ボー、ボー」と聞こえるから。また、胸ビレの前にある2本の分離した別のヒレを足のように使い海底を「方々」はいまわるからの説。このヒレには感覚細胞があり、エサを探すのに役立っているそう。
 ボー、ボーの鳴き声から英名は文句を言う魚との名があり、イタリアでは頭でっかちとか頑固者の意味がある。日本では硬い頭を鎧兜(よろいかぶと)に見立て、強い子に育つようにと新生児の「食い初め」に用いられている。漢字で書くとなんとも難しく「魴?」。
 実はこれに酷似した魚がいる。同じホウボウ科の魚でカナガシラ。金頭と書く。こちらは日本海の船釣りで筆者も釣ったことのあるおなじみの魚で、ホウボウと同じ頭が鉄のように硬いことから付けられた。一方でかな47文字(四十七士)の頭(かしら)にかけて大石内蔵助のいわれもある。食べては両魚とも美味な魚で白身にしては脂肪分が多くいわゆる脂がのっていて刺身や鍋もの、天ぷらが旨い。フランスの有名なブイヤベースの食材には欠かせない魚でもあるのだ。