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赤黒の“レジェンド”砂川誠の“コンサの深層・延長戦”  
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戸田和幸氏(とだ・かずゆき)掲載号:2020年1月

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1977年東京都町田市出身。神奈川・桐蔭学園高校卒業後の1996年に清水エスパルスへ加入。99年のJ1・2ndステージ優勝などに貢献。2002年FIFAワールドカップ日韓大会日本代表として、グループリーグから4試合フル出場。イングランド、オランダなど国内外のリーグでのプレーを経て、13年シーズン限りで引退。サッカー解説者として、豊富な知識と的確な戦術分析に定評がある一方、指導者としてS級ライセンスを所持。18年から1年間、慶應義塾体育会ソッカー部コーチを務めた。

今季終盤は攻守のバランスが崩れていた

砂川 戸田はJリーグや海外サッカーの試合に解説者として引っ張りだこだね。サンフレッチェ広島時代にはミシャ(ミハイロ・ペトロヴィッチ監督)と一緒だったこともあるけど、今シーズンのコンサドーレとミシャについてはどう見ているの?

戸田 サッカーに攻撃と守備があるとしたら、攻撃の形をつくるほうが難しいけど、それができたら、選手は楽しいと思う。それができる人って、そんなに多くない。ミシャさんはそれができる監督の1人だと思う。

昨シーズンはリーグ4位、今シーズンもルヴァンカップで準優勝だから、結果もついてきていて、悪くないサイクルだよね。

ただ長いスパンで見た場合、どこかで結果が出ないフェーズもある。そこを忍耐強く見守れるクラブでいられるかどうかといった問題はある。

砂川 ミシャの浦和レッズ時代のように、ビッグクラブなら選手補強で解決できるけど、コンサではそうはいかない。

戸田 これまでのコンサは、数年に一度昇格してすぐ降格して、という規模のクラブだったよね。そういうクラブが、攻撃サッカーを打ち出すのは、実を言えば結構勇気がいること。選手の質がともなわない可能性があるからね。これは野々村(芳和)社長も思いきった決断をしたと思う。

きちんとクラブのビジョンを描いて、指導者と人材を連れてこないと、攻撃サッカーは形になりづらい。守備を重視するほうが、ボールを扱わないアクションだからまとまりやすいしね。でも選手は基本的にボールを保持するほうが楽しい。

そういう意味で、ミシャさんはこれまで3つのクラブで監督をする中で、日本のサッカーに対して与えた影響は大きなものがあると思う。

砂川 ミシャが来る前、俺が現役のころも何度か攻撃サッカーにはチャレンジしたんだけどね。でも結果が出なくて守備戦術を重視する監督が来て、昇格するんだけど通用せずにまた降格して、という繰り返しだった。

戸田 サッカーって、攻撃と守備、攻撃から守備へ、守備から攻撃へ、という4つの局面がある。ミシャさんの得意な局面と苦手な局面ははっきりしている。今はミシャさんの前につくられた守備の積み重ねがあるから、攻守のつなぎ目をどうしようか、ということになる。

ミシャさんの浦和レッズ時代末期は、攻撃に偏りすぎていた面があった。でもサッカーは4つの局面のどれかがずっと続くわけではなくて、1試合の中で巡っていくもの。それをバランスよく見て、チームづくりをしないといけない。

バランス良くというのは、監督の戦術だけじゃなくて、監督を支えるクラブのフロントやスタッフ、コーチ、選手それぞれが自分たちの役割を果たすという視点もある。

(構成・清水)

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●著者プロフィール

1977年千葉県生まれ。2003~15年までコンサドーレ札幌にチーム最長の13年在籍。小野伸二選手とともに指導するSuna×Shinjiサッカースクール(公式Web:http://sunashinji.com)の運営、コンサのアドバイザリースタッフ、コンサユース・U-14コーチ、石屋製菓社員と4足のわらじを履く。