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集部日記

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2014-10-20 週刊誌レビュー(10月13日~10月19日)

今週は週刊新潮10月23日号がスクープを連発していました。まずは小渕優子経済産業大臣のデタラメすぎる政治資金。20日にも大臣辞任かと言われています。さらには、先週の週刊ポストでも報じていましたが、元ボクシングチャンピオン・薬師寺保栄さんも騙されたという「60億円を詐取した『みずほ銀行』元支店長はなぜ逮捕されないのか?」。“朝日問題”関連でも「『手抜き除染』に新聞協会賞の資格があるか!」の見出しで、先週号自作自演の疑惑を報じた同誌が「証拠メール」を公開。北海道的な話題でいうと、今年5月に起こった厚別女性殺害事件の参考人として北海道警察が聴取しようとしていた男33歳を、モノクログラビア見開き2ページで大きく掲載。見出しは「『厚別女性殺害』参考人『最後の姿』」。この男は10月6日、後志管内仁木町内の橋の欄干で、首を吊っている状態で発見されました。いまとなっては、この男が犯人だったのかどうか、永遠にわからなくなってしまいました。

これだけではありません。先週来、話題になっている北海道大学生のイスラム国志願兵問題について、同誌は「『北大生』に『イスラム国』を勧めた東大中退『大司教』」として、仲介役と見られていた元同志社大学教授の中田考氏54歳の裏にいる古書店主32歳の人物像に迫っています。週刊文春10月23日号もまた「イスラム国という魔窟 北大生を誘い込んだ古書店主と神学教授の正体」と踏み込んだ記事でした。週刊アサヒ芸能10月23日号は佐藤優氏の連載「ニッポン有事!」で「日本人『ジ・ハード』戦士を誘った元大学教授の無責任」、週刊現代10月25日号は「イスラム国に学生斡旋『超天才』元教授の評判」、週刊ポスト10月24日号は「『イスラム国』志願兵事件で家宅捜索された客員教授が『公安の情報操作』を告発」と表に出ている中田氏について触れています。週刊朝日10月24日号は「イスラム国参加志願『北大生(26)聴取』の本当の狙い」。なかなかの切り口だったのが週刊実話10月30日号の「イスラム国戦闘員勧誘『カネ・女・SEX』の甘い罠」。

フラッシュ10月28日号は「イスラム国『傭兵志願』北大生のレストラン会議現場」として、7月31日に中田氏、北大生、千葉県在住のフリーター23歳らが顔合わせをした東京・池袋のマレーシア料理店での写真を掲載。同誌にはシリアで実戦に参加した経験のあるイスラム過激派日本人・鵜澤佳史氏26歳にも取材。銃撃戦の修羅場を語ってもらっています。この鵜澤氏は週刊プレイボーイ10月27日号で「26歳の日本人イスラム戦士が語る『自分と例の北大生のこと』 僕らはなぜ“聖戦”に惹かれたか?」と、平和な日本に住む若者がなぜ“聖戦”に吸い寄せられるのか、その心境を語っています。Newsweek日本版10月21日号は「若者を誘惑するISISの罠」を特集。また、週刊東洋経済10月18日号は、軍事ジャーナリストの田岡俊次さんが「矛盾だらけの『イスラム国』攻撃」の見出しで、原油の密売で1日100万ドルの収入を得るスンニ派武装組織の素性や、西側の発言・報道はプロパガンダに類することなどを4ページにわたり解説。アラブ首長国連邦副大統領・首相のムハンマド・ビン・ラシード・アール・マクトゥーム氏は「残虐なイスラム国には知性で打ち勝て」と主張しています。

子どもが当事者だったり、巻き込まれる事件が後を絶ちません。それらの続報は新聞やテレビではなかなか出てこないものです。雑誌のよさは、そうした事件の“その後”をきちんとフォローするところです。週刊アサヒ芸能は空知管内南幌町で起きた17歳の女子高生による母・祖母殺人事件について「北海道高2少女に『母と祖母を同時殺害』を決意させた家庭内奴隷生活!」とトップに持ってきていました。少女は、中学を卒業したら家を出て自衛隊に入りたいと周囲に漏らしていたといいます。そのほか佐世保事件の続報として、週刊ポストが「佐世保同級生殺害事件 自殺した加害少女父の『異議』はバッシングにかき消された」、サンデー毎日は「佐世保・同級生殺害事件 容疑少女の父『自殺までの軌跡』」を掲載。7月に起こった倉敷の女児監禁事件については、週刊アサヒ芸能が「倉敷・小5女児監禁事件裁判の争点は『飼育日記』食事を作らせ『夫婦のような時間を楽しんだ』とまで…」と10月7日に開かれた初公判の模様を伝えていました。

今週、感心した記事が2本ありました。1本は週刊プレイボーイの「元総理大臣 鳩山友紀夫氏が『最低でも県外』撤回の真相を語る」というインタビュー記事。「沖縄に基地を残したいのはアメリカではない。日本の政治家と官僚だ」とのコメントを引き出しています。「総理のときにもっと何とかしろよ!」というのが大半のご意見だとは思いますが、いまさら言っても仕方ありません。もう1本は週刊アサヒ芸能の「北海道新聞、福島民報、東奥日報、新潟日報、福井新聞…『原発と地方紙』癒着暴露本でわかった2兆5000億円収賄全貌!」。10月1日に発売された「原発広告と地方紙―原発立地県の報道姿勢」(亜紀書房刊)の内容を紹介した記事です。私自身、まだ購入していませんが、再稼働目前のいまだからこそ、出版の意義は大きいでしょう。著者は本間龍氏。1960年代から遡って地方紙に掲載された原発広告の量と内容を調査、広告・記事403点が一読できるようです。ちなみに、1970年度から2011年度までの電力9社による原発普及開発関係費は、北海道電力だけでも1266億円。原資はわれわれの電気料です。なんともふざけた話です。

週刊現代が「内閣に東大卒は2人だけ、朝日新聞は大嫌い 安倍首相の『コンプレックス』について」という記事を掲載していました。安倍首相にとって学歴の話題はタブーだといいます。安倍首相は小学校から大学まで成蹊学園一筋。一方で、祖父の岸信介氏、大叔父の佐藤栄作氏、父の安倍晋太郎氏らは東京大学卒。朝日新聞も東大出身者が多いことで知られています。そんなことからも、東大については反発を強めているように見えるという趣旨の内容です。世の中、学歴ほどあてにならないものはないのですが、それでも気になるんですね。まったく、バカげた話です。週刊ダイヤモンド10月18日号の特集は「最新大学評価ランキング」。企業、ビジネスマン、学生の新序列を明らかにしています。ビジネスマンによる「使えない人材が増えた」という評価のワーストは、東大がダントツです。ちなみに「使える人材輩出大学」の評価では、14位に北海道大学が入っています。「使える理系人材輩出大学」の評価でも、北大は9位。また、地元7社(北海道電力、ほくほくフィナンシャルグループ、北洋銀行、北海道ガス、ツルハホールディングス、ニトリホールディングス、北海道コカ・コーラボトリング)の役員数(役員四季報2015年版から)は、北大が16人、北海学園大学3人、小樽商科大学1人です。

プロ野球パ・リーグのCSはまだ続いています。われら北海道日本ハムファイターズは、とうとう3勝3敗の五分までもってきました。「今週の大谷翔平」ですが、アエラ10月20日号の表紙は大谷選手。ちょっと見は別人です。どことなく杉村大蔵に似ています(笑)。週刊文春は「特別ノンフィクション 大谷翔平『怪物』の育て方」を5ページにわたって掲載。書いたのは同誌の記者・石垣篤志氏です。フライデーの連載「プロだからズバリ書く」では「二刀流反対派を黙らせた大谷翔平、2年目の進化」を仁志敏久さんが論評。「来季も二刀流を見てみたい」と言わせていました。その他、プロ野球関連では週刊アサヒ芸能が「日本ハム・稲葉篤紀 現役生活20年の『深イイ話』を固め打ちする!」、週刊大衆の人気コラム「二宮清純の一刀両断」では10月27日号で「辛口ノムさんが褒める稲葉篤紀」を掲載していました。週刊アサヒ芸能は名物ワイド「2014プロ野球ワーストナイン勝手に表彰式!」を10ページにわたり特集。ワーストナイン、非貢献選手、A級戦犯選手、背信投球等々、今季の不名誉記録を一挙表彰(笑)。しかし、すべては今季の数字をもとにしているので言い逃れもできません。パ・リーグの「ワーストナイン」先発部門はファイターズの武田勝選手が2年連続の受賞となりました。年俸1億7000万円で3勝4敗、防御率5.98、1勝=5666万円也――まさに、トホホ……な成績です。そのほかのファイターズ選手のタイトルを見ますと、野手編(規定打席の3分の1以上)で、最低打率は大野奨太選手の.174。最低得点圏打率も大野選手で.149。最小打点は市川友也選手の9点。投手編(規定投球回数の3分の1以上)で、先発最多敗戦はメンドーサ選手の13敗。東北楽天イーグルスの辛島航選手と同数です。最多被安打もメンドーサ選手。埼玉西武ライオンズの牧田和久選手と同数の170本。最多暴投もメンドーサ選手で13個。最悪防御率は前出・武田勝選手の5.98。これだけワースト選手がいるのにもかかわらず、ファイターズはリーグ優勝の福岡ソフトバンクホークスを苦しめているのですから大したものです。そのほかにもいろんな部門がありますので、気になる人はぜひ同誌を。

専門誌を別にすれば、ヤクザ関係の記事は「週刊アサヒ芸能」「週刊大衆」「週刊実話」の3誌が話題を提供してくれています。そんな中、今週の週刊アサヒ芸能は「週刊誌初企画 禁断の保存版付録」と銘打ち「全国ヤクザ組織『最新勢力地図』」を掲載。当局のマル暴極秘データの完全公開をしています。それによると北海道のヤクザ構成員総数は2660人(2013年度末現在)。うち6代目山口組1930人(73%)、その他、住吉会、稲川会で95.5%。他に6代目会津小鉄会、極東会、松葉会などがあります。この2660人という数は、東京都の1万2950人、大阪府5700人、神奈川県3610人、福岡県2710人に次ぐ全国5番目の多さということになります。

今週、私が「いいね!」と感じた記事は、週刊大衆の「元日経新聞記者AV女優・佐藤るり Gカップ『発掘ヘアヌード』」ですね。これも先週来、各誌面をにぎわせていた話題です。同誌は彼女がAV女優として活躍していた当時のヌードグラビア写真を入手。およそ10年前のもので、カラー5ページ9カットを掲載しています。当時のスリーサイズはB90W60H85。顔は見方によって小保方晴子さんにも似ています。1984年生まれで慶應義塾大学環境情報学部を卒業後、東大の大学院に進学。慶應大学在学中に横浜でスカウトされAVの世界に飛び込んだといいます。2004年に「佐藤るり」の名前でAVデビュー。3年にわたって70本以上に出演しました。大学院卒業後の2009年に日本経済新聞社に入社。東京本社地方部に所属し、今年9月末に5年勤めた同社を退職しました。ちなみに、父親は精神分析思想・舞踊史を専門とする大学教授です。週刊現代は「あの元日経AV嬢が語った『フーゾク嬢』の世界にいま革命が起きている」という記事を掲載していました。新聞社に限らず、記者という仕事は、いろんな経験を積んだ人間がやるべきだと思います。犯罪記事を書くのには過去に犯罪者だった人間が書くのが最もリアリティーがあるでしょうし、それは政治も経済も風俗も同じです。そうした職業を経験した人が記者となって、問題点を世に問うのが一番です。しかし、現実にはそうした記者は少ないのです。当社もそうですが、他の釜の飯を食ったことがない人間ばかりです。世間を知ったような顔をして記事を書いていますが、まったく知らないのです。ここは読む側もよく認識しておいたほうがいいでしょう。現場を預かる私などからすると、今回の日経記者のような人材が増えることを祈ってやみません。

その他、北海道関連の記事としては、週刊実話が「消えた昭和のセックス遺産 色街レクイエム」という特集で函館を紹介。かつて北洋漁業でにぎわった函館は、仙台の国分町をしのぐ一大歓楽街として有名でした。多くのちょん間があった地区は、いまや取り壊しが進み、往時の面影はどこにもなくなっています。週刊文春は「デザインで選ぶ公共の宿」という企画で、十勝管内幕別町忠類の「ナウマン温泉ホテル アルコ236」を紹介していました。現代的なデザインの中に北海道開拓期をイメージした同ホテル。なんともオシャレなつくりです。設計は札幌のアトリエブンク。宿泊は1万1150円~。週刊朝日は作家の林真理子さんがインタビュアーとして連載している「マリコのゲストコレクション」に北海道厚岸町出身の歌手・こまどり姉妹が登場していました。このところ毎週のように紹介している北海道出身のAV女優・大槻ひびきさんが、今週も取り上げられています。週刊大衆の企画「Theお尻50連発!」の「丸みが綺麗な美球尻」部門のトップでした。同誌の「これまでの歴史は間違っていた!元陸上自衛隊戦車連隊長が教える幕末維新合戦勝敗を分けた戦場の方程式」の第20回は「幕府海軍副総裁だった榎本武揚が主導 幕臣を引き連れて蝦夷地で『最後の戦闘』」として箱館戦争についての解説をしています。筆者は1968年に防衛大学校(12期)卒業後、陸上自衛隊で戦車連隊長、主任研究開発官などを歴任した木元寛明氏。ではまた来週。(鈴木正紀)