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サスティナビリティ(7)
巨大風車の列(続き)
更新日:2007年12月25日

    

 私が訪れたアルトモントパスはサンフランシスコの近くにあるが、同じカリフォルニア州のロスアンゼルス近くにも大規模の風力発電基地がある。テハチャピ市にあるこの大手風力発電所を丸紅が買収した(2007年12月4日丸紅発表)。日本を代表する総合商社が風力発電事業にビジネス上の可能性を見いだし多額の投資を行ったのである。
 カリフォルニア州の知事はご存知のシュワルツネッガーさんで、環境問題に積極的に取組んでいることで知られている。シュワルツネッガー知事の掲げた目標は、2010年までにカリフォルニア州総電力需要の20%を風力で賄うということである。計画では1つのウインド・ファーム(風力発電地帯)で、原子力発電に相当する発電量を生み出すものもある。
 前号で紹介した三菱商事の風力発電施設に対する高い技術力、今回の丸紅の事業力と投資意欲など、この分野で日本は世界を先導する可能性を秘めている。しかしながら、日本国内では稼動する設備のほとんどを輸入に頼っており、風力発電普及の歩が遅い。その理由として、政策的な課題があるのではないだろうか。 欧州では、電力会社が再生可能エネルギーを取得する場合、地域の風力発電からプレミアム価格で電力を購入する事を義務付けている。日本でも電力会社に対し一定比率の導入は義務付けしているものの短期的な効果に止まり、事業参入者が長期的に経営するにはリスクが大きいと言われている。また、電力会社が既存の電力(原子力、水力、ガス・石油)を優先する姿勢も再生可能エネルギー利用を制限する一因であるとの声も聞かれる。 しかしながら一方で、風力発電を推進しようとする事業を国・地方公共団体・電力会社が積極的に支援することになったならば、クリーン・エネルギーの提供、近い将来に予測される大幅な化石エネルギー高騰への対応、過度の原子力発電依存に対する不安解消、風力発電事業と借地収入による過疎地帯再生といった様々なメリットがもたされるのではないだろうか。
 風力発電の導入効果は、風の強い季節(時間帯)と需要の多い季節(時間帯)が重なるとき、相対的に大きくなるといわれる。冬に暖房用需要が多い北海道の場合まさにぴったりのエネルギーであり、冬季のロードヒーティング、農作物の霜予防、ハイブリッドカーの夜間充電、地域集中暖房のエネルギー源、等々、多くの活用分野が考えられる。 また、これらの効果以上に、再生可能エネルギー利用を積極的に採用する方向性を示すことで “クリーン・エネルギー北海道”が全国/全世界に広く認知されることが大きい。
 北海道がクリーン・エネルギーを有効利用していることをアピールするために、風力発電に対する関心を今後いっそう高めて行く必要があるのではないか。
 オロロン街道がウインド・ファームで連なるのを期待している。