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サスティナビリティ(16)
クリーンテック革命で北海道の再生を-(1)
更新日:2008年04月10日

    

 「2008年夏、北海道が未来の扉になる」―北海道洞爺湖サミットのキャッチコピーである。今まさに、未来の扉を開く環境技術「クリーンテック」が脚光を浴びようとしている。クリーンテック革命、それはIT革命の規模を大きく凌ぐもので、経済的可能性は世界全体で数百兆円の規模になるものと予想されている。

クリーンテック革命とは一体何か?

 その答えは、最近読んだ「クリーンテック・レボリューション(環境技術のもたらす新たな革命)」を紐解けば分かる。著者のロン・パーニックは冒頭で、「世界経済はエネルギー価格の高騰、環境の破壊、天然資源の枯渇、いまだかつて比類なき環境や安全面の驚異に直面しており、このような時“クリーンテック”は次世代の企業活動や経済発展をもたらすエンジンになると期待されている。コンピュータ、インターネット、そしてバイオという今までの先端技術に続き、“クリーンテック”は世界中で直面しているさまざまな問題点を解決するものとして従来では考えられなかった可能性をもたらすものである」と述べている。

 本ブログでは今後10回の予定で、この“クリーンテック革命”が北海道経済にもたらす可能性と、取り組むべき私案を記述していきたい。

 まず、“クリーンテック革命”について、その概略を紹介する。
“クリーンテック”は新しく登場した言葉で、あらゆる製品、サービス、プロセスにおいて従来型化石エネルギー資源を全く使用しないか、もしくはその使用を大幅に制限する技術であり、また従来に比較し大幅に廃棄物を削減する技術である。太陽熱発電からハイブリッドカーに至るまでのさまざまな製品やサービスが含まれている。“クリーンテック”がカバーする範囲は以下の通りである。

□再生可能な物質を活用するか、もしくは天然資源(石油・天然ガス等)をより効率的・生産的に利用することで、従来型化石エネルギー資源の利用を極力少なくする技術
□環境汚染物質や有害廃棄物を削減、もしくは完全に除去する技術
□現状の製品・サービスと比較し、同等もしくは優れた機能を提供する技術
□投資家や企業に、利益の向上・コストの削減・製品価格の低下を約束できる技術
□質の高い新たな雇用を創出できる技術

 “クリーンテック”は、エネルギー、輸送、水資源、脱化石燃料資源の各分野で活用され、具体的には、ソーラー発電、風力発電、バイオプラスティック、リチュームバッテリー、そして大規模の海水真水化施設が含まれる。採用される最先端技術としては、潮力発電、シリコン燃料電池、水素分散生成、プラグイン・ハイブリッド車、ナノテクノロジーなどがある。

 従来、経済界では環境への対応は費用のかかるものであり経済活動を低下させるものとの認識が大勢を占めていたが、“クリーンテック”は反対に経済活動の活性化に多大な可能性をもたらすとの立場にたっている。
 企業家・投資家の間では、「グリーン・イズ・グリーン(環境のグリーンとドル紙幣の色であるグリーンで、環境への対応は結果として企業利益をもたらす)」、「グリーン・メイクス・ブラック(同じく、利益をもたらすとの表現)」が合い言葉になりつつある。
 サステイナビリティを情緒的・義務的・精神論的に対応したとしても限界があり、このクリーンテックを中核とし、新たなビジネス機会として国、企業、投資家が積極的に取り組むことが、結果的に地球環境保護活動のスピードを急速に高めることになろう。
 次回からは“クリーンテック”革命を推進する要素について具体的に記述していく。