【全文掲載】北海道胆振東部地震から2年・呼び覚まされる“戦慄のブラックアウト”

 2018年9月6日午前3時7分、北海道胆振管内中東部、正確には北緯42.7度・東経142度、震源の深さ37キロメートル。規模はマグニチュード6.7。道内で観測史上初めて最大震度7を記録した、平成30年北海道胆振東部地震から明日で丸2年となる。

 道の統計によると、今年9月現在、震源に近い同管内厚真町で土砂崩れに巻き込まれるなどして36人が死亡したのをはじめ死者44人、重傷者51人、中・軽症者は734人。全壊と認定された住宅は、札幌市の101棟をはじめ491棟、半壊1816棟、一部損壊が4万7105棟。住宅以外の被害は全壊1215棟、半壊1389棟、一部損壊が4078棟で、被害総額は1625億5900万円に上った。

 一方、地震から18分後には道内のほぼ全域295万戸が停電する、いわゆる「ブラックアウト」が発生。北海道電力の主力発電所・苫東厚真火力発電所の被害による停止を引き金として、道内すべての発電所が連鎖的に停止したことにより、2日間以上にわたり停電が続いた。

 地震発生当時、9月15日発売予定の2018年10月号締め切り直前だった月刊財界さっぽろ編集部も、停電などにより制作作業が中断。刊行日を9月25日に変更して対応するとともに、未曾有の災害で何が起きていたか、今何が知りたいのかをまとめた「胆振東部地震“戦慄のブラックアウト”」と題した緊急特集を掲載。多くの反響があった。

 以下、同特集内の記事を抜粋、再編集してそれぞれ掲載した。一瞬の地震と2日の停電で、コンビニやスーパーから商品が消え、不自由な生活を強いられたあの記憶。いつやってくるかわからない災害、命の危機、不測の事態への備えを、あらためて心がけておくことが大切だ。なお、各記事内に登場する人物の肩書き等はすべて、2018年9月現在のものだ。

 同地震により亡くなられた方々に謹んでお悔やみを申し上げますとともに、被災された皆様に心よりお見舞い申し上げます。

LINEUP

(1)北、東、白石は要警戒 札幌市全区“液状化危険度マップ”

(2)想定死者数8000人超 札幌直下地震を引き起こす“月寒断層”

(3)ブラックアウトの記録と記憶

(4)JR新琴似駅からススキノ・中島公園まで 地震当日“テクテク”ルポ

(5)地震、停電、食糧難…“現場の奮戦”(前編)

(6)地震、停電、食糧難…“現場の奮戦”(後編)

→月刊財界さっぽろ2018年10月号のWebでの購入はコチラ

→月刊財界さっぽろ2018年10月号のデジタル版の購入はコチラ