保工北海道

道内の交通インフラを支え、技術力と人材で成長を加速
昨年、設立20周年を迎えた「保工北海道」は、道内の交通インフラ工事を専門に手掛ける。東証プライム上場の日本リーテック(本社・東京都千代田区)グループの一員として日常の安全を陰から支えている。
担っている業務は、道路標識や情報板、信号機、高速道路の情報通信設備の設置や保守、区画線や橋梁の塗装、さらに道路やトンネル、鉄道の電気通信設備工事など多岐にわたる。
これらの業務は、わずかな施工ミスが重大事故に直結するため、高度な精度が求められる。
「例えば、信号機の設置では、点灯タイミングや角度のズレによる誤認識を防ぐため、交差点の形状や周辺環境を踏まえたミリ単位の調整が必要です」と佐藤文明社長。また、標識や案内板も、夜間や悪天候下での視認性を確保するため、反射材の品質や設置角度にも配慮する。こうした判断力と技術力に基づいた正確な施工と保守が同社最大の強みだ。
主要取引先は、国土交通省や北海道、JR北海道、NEXCO東日本、大手ゼネコンなど官民を問わず幅広い。2017年に東京営業所も開設し、関東圏の高速道路関連工事にも対応。地場に根ざしながらも、着実に事業領域を拡大している。
こうした高い技術力とともに成長の原動力となっているのが若い人材だ。
若手の育成に注力し、実務経験3年で国家資格取得を目指す研修体制や資格取得者への報奨金制度も導入。働き方改革にも積極的で、残業の削減と基本給の引き上げを実現したほか、完全週休2日制を導入し、年間休日125日を確保。現在は20代が社員の3割を占め、現場の第一線で活躍している。
「信号機のLED化の遅れや老朽化した高速道路・橋梁の更新など、インフラの再整備の需用は今後ますます高まります。現場の効率化を図るDXの推進にも取り組み、時代の変化に対応できる柔軟性と技術力で、社会のニーズに応えていきます」と佐藤社長。


