幌北学園グループ

M&Aで成長。国内屈指の幼児教育グループ
自らの責任で判断・行動できる主体性と、他者を理解し受け入れる人間力を伸ばす教育に重きを置く「幌北学園グループ」。
認定こども園や保育園、学童保育を国内外で展開。今年4月にも兵庫県で認可保育園を開設するなど事業を拡大したほか、M&Aを成長戦略の一つと位置づけ、2023年にシンガポールの幼稚園を、24年に東京の保育園9園を傘下に収めた。さらに今年6月には新潟県の社会福祉法人も新たに参画し、一挙に16施設がグループに加わった。現在はオーストラリアの既存保育園を含め、海外2施設、国内52施設、9法人を運営している。
對木克彦理事長は「これまでの公益法人との吸収合併や事業譲渡等の実績が評価され、さまざまなルートから打診をいただいています。後継者の不在や人材不足が背景にあるようです」と話す。
教諭や保育士など職員はグループ全体で1500人を突破。組織の拡大に伴い現在同学園では、オペレーションの強化を図っており、8月には東京オフィスを拡張移転し、各法人の本部機能の集約に向けて準備を進める。
また、現場スタッフの事務作業軽減とICT教育の強化を図るため、独自システムの開発も計画。幼児教育の先進国であるフィンランドやエストニアの企業と共同で26~27年の完成を目指している。
對木理事長は「2070年には子どもの数が現在の半分になると言われ、生き残るためには教育の質を高め、従業員のスキルや満足度を高める必要がある」と話し、待遇や福利厚生の充実化に加え、海外研修制度なども用意。転勤やキャリアチェンジなど、各人の希望に国内外の拠点を生かして柔軟に対応する。
一方、今年6月にはイベント企画会社もグループに加わった。著名人や幼児教育の有識者とのタイアップなどで、子育て世帯への情報発信や自社のリクルーティングにもつなげる。

