公清企業
紙おむつリサイクル事業など循環型社会の実現に貢献
環境衛生事業を手掛ける「公清企業」。1957年設立の「札幌清掃企業組合」を前身としており、半世紀以上にわたり札幌市民の生活を守り続けている。主事業は、道路清掃をはじめ、ゴミや産業廃棄物の運搬、中間処理や最終処分、環境を考慮したリサイクル処理、下水道メンテナンス事業などだ。
同社では、2021年にSDGs宣言を実施した。25年には「札幌SDGs先進企業認証制度」の認証も取得。「SAPPOROビジネスSDGsミーティング」や「札幌未来共創サミット」などのイベントにも携わり、循環型社会の実現に向けた先進的な取り組みを続けている。
なかでも注目を集めているのが、全国でも先駆けとなる使用済み紙おむつのリサイクル事業だ。25年6月には石狩市に資源リサイクル拠点となる「使用済み紙おむつリサイクル施設」を建設した。
福田年勝社長は「紙おむつは衛生的な処理や分別が困難なうえ、水分を含んで重いため、収集・運搬にかかるコストが高い。超高齢化時代となり、乳児用に加えて使用済み紙おむつは増え続けており、環境負荷が少ない循環利用技術の確立は、持続可能な社会づくりを大きく前進させます」とその意義を語る。
リサイクル施設では、使用済み紙おむつに含まれるパルプやプラスチックなどを分別して処理。回収したプラスチック類を原料に、再生プラ製品に再資源化する。本格稼働は今春からで、現在は地元地域の収集業者などと連携して、処理方法を模索している。将来的には、札幌市を中心に周辺地域へも事業を展開する計画だ。
一方で、24年には石膏ボード廃棄物の100%水平リサイクル事業を手掛ける「KOSEI GYXUS」(コーセイジクサス)を設立。今春以降、先駆けて稼働予定の「GYXUS」(本社・三重県)の石膏ボード再生工場の運転状況を確認した上で、石狩市に工場建設を検討する予定だ。これまでセメント原料や土壌改良材料など、使用が限られていた廃棄物から再生石膏ボードを製造していく。
元来、埋め立て処理の際に硫化水素が発生するなど課題が多い石膏ボードは、21年から山口処分場(札幌市)での受け入れが停止されている。同社では、19年に石膏ボードの有効活用を目指して事業を開始しているが、工場稼働で再利用がさらに進むことになる。
「地球環境問題において、廃棄物の問題は避けて通れない。プラスチック廃棄物を日本容器包装リサイクル協会へ委託してリサイクルする、いわゆる『32条ルート』による製品プラスチックの再商品化への対応が札幌市でも急がれています。市民の暮らしに直結しますので、早期にスタートできる体制を整えたいと考えています」と福田社長。