キムラ

　２０２５年３月期の連結決算は、低水準が続く新設住宅の着工や物価上昇などを反映する生活防衛意識の高まりなど厳しい経営環境の中で、２年ぶりの増収増益を果たした。

　木村勇介社長は「卸売事業では自社開発の換気関連商品の販売強化、小売事業では価値あるサービス提供など、他店との差別化が功を奏した。加えて不動産事業である分譲マンションの販売が好調で、全体の業績アップにつながった」としている。 

　５社で共同開発した「ザ・札幌タワーズ」は、新幹線駅に近いＪＲ札幌駅北東の再開発地区で展開している２棟のタワーマンション。４月に開業し病室３２０床すべてが個室という総合病院「カレス記念病院」が隣接するなど、周辺の好環境も人気を呼んだ。 

　今期は、卸売事業で販路拡大、売上増強に務め、小売事業では５店舗目となる大型ホームセンター「ジョイフルエーケー釧路店」が７月末に釧路市鳥取にオープンする。

　同店は複合商業施設「ジョイフルタウン釧路」の中心店舗で、順次進出する大型電器店や衣料・雑貨の全国チェーン店、飲食店などと共に新たな商業地域を形成していく。 

「広域商業の新拠点としてはもちろん、幅広い年齢層に親しまれる地域活動の場としての役割も目指し、釧路を中心とする道東の良さを発信する役割も果たしていきたい」（木村社長）としている。