誠和工業

創業20年。社員への投資でさらなる成長を目指す
建築、土木工事を主事業とし、官民問わず幅広く建設事業を展開する「誠和工業」。ミャンマーへの進出や運送会社「GSK」の設立、スポーツジムの開業など、多角化経営を推進。今年4月には創業20年の節目を迎えた。
文入圭輔社長は「ミャンマーで立ちあげた現地法人は、クーデターの影響で現在も休業を余儀なくされるなど、すべてが成功とは言えませんが、さまざまな挑戦を通じて多くの経験を積むことができました。積極的に挑戦できるのは、建築、土木部門に加え、成長著しい運送会社が利益を生み出しているからであり、施工監理者や技術者、ドライバーなど現場で働く社員が当社の原動力です」と話す。
今後もスクラップ&ビルドを繰り返しながら、多分野で事業を展開する。ホールディングス化も計画しており、新たなポストを創出して社員のモチベーションアップを図る。
20周年を記念し、6月には記念事業として、社員とその家族を旅行に招待する。
「当社の〝企業力〟は社員です。近年は人間関係が希薄になり、飲み会をはじめ社内行事自体が減少傾向にありますが、当社はあえてグループ各社合同の誕生会などコミュニケーションの場、交流の場を大切にしていきたい。もちろん社員の価値観を尊重し、参加は自由ですが、人ならではの〝温かみ〟のある組織にしていきたい」と文入社長。
人材の採用をはじめ、教育にも注力。「SEIWAアカデミー」と銘打った独自の人材教育では、若手から幹部社員まで全社員を対象に、外部コンサルによる講習を実施している。この教育プログラムは開始から3年目に突入し、一定の成果が見え始めているという。
また、給与などの待遇面の向上や働き方改革の推進に加えて、3月には札幌市内の不動産を取得し、寮として社員に貸し出すなど、福利厚生も着実に拡充させている。
一方、主事業では同社初となる分譲マンションの元請け建築工事が札幌市内でスタート。12月の完成を予定しているほか、来年2月には桑園エリアで賃貸マンションも竣工予定だ。
昨年度の売上高26億円からさらなる上積みを目指しており、「売り上げ、利益ともに過去最高を狙っていきたい」と文入社長は意気込む。

