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ニトリホールディングス

ディスティネーションストアとしての認知度もアップ

上場来32期連続増収増益は世界一。35期は日本一

国内最大手の家具・インテリアチェーンとして独走する「ニトリホールディングス」。現在は時価総額が国内全流通企業のうち4位。北海道発企業の象徴的存在にもなっている。2021年2月には、ホームセンターの「島忠」を子会社化。従来の家具・インテリア用品に加えて、ホームセンターやアパレルも含めた「ライフスタイル総合提案企業」への進化を目指している。

3月31日には、22年2月期の決算を発表。売上高8115億8100万円(前年同期比13.2%増)、経常利益1418億4700万円(同2.5%増)、当期純利益967億2400万円(同5.0%増)となり、35期連続の増収増益の記録は日本一。

上場から32期連続増収増益は、小売業世界最大手の米国ウォルマートと並んで世界1位だ。店舗数も2月20日時点で801店舗となり、79店増となった。

商品開発においては、ニトリオリジナル「Wi-Fiエアコン」が話題を集めたほか、リクライニングワークチェア「フォリスト」や「壁面つっぱりシェルフNポルダ」なども好調だ。新しい買い方の提案としてオンラインとオフラインの融合による施策を実施。「バーチャルショールーム」サービスや「スタッフコーディネート」などにより、買い物の利便性向上も図った。

物流面では、物流拠点の再構築を開始。延べ床面積が約2万3000坪の石狩DCは今年5月、約2万5000坪の神戸DCは11月に完成の予定。グループ子会社では国内のコンテナ輸送もはじめ、物流機能の全体最適の実現を目指す。

海外事業も積極的に展開している。中国は12店を新たに出店し46店舗に。台湾では、グループ初となる寝具専門など9店を出店し44店舗となった。また、22年1月にはマレーシアへの出店で東南アジア地域へ初進出。アメリカの2店舖を合わせ海外は合計93店舗となった。

さらに、越境ECを通じて韓国市場にも参入しており、今後も実店舗のない国や地域の市場にも参入していく。

次期は、国内で「ニトリ」を中心に100店、海外では中国を中心に41店の合計141店を出店する予定で、32年の3000店舗、売上高3兆円へと足固めの1年となる。連結決算は、売上高9636億円(同18.7%増)、経常利益1530億円(同7.9%増)、当期純利益1040億円(同7.5%増)と36期連続増収増益を予想。23年中の売上高1兆円、1000店舗達成が目標だ。なお、決算日は現行の2月20日から3月31日に変更される予定だ。

似鳥昭雄会長兼CEO
IT・デジタルを統括する新会社「ニトリデジタルベース」を設⽴
道内の石狩DCや関西圏に対応する神戸DC(左)の建設も開始