【今月号特選記事】安田体制はどう変わる?北洋・石井純二会長に退任説

 北洋銀行が3月16日の取締役会で石井純二会長の退任を決めた。来月1日から非常勤の顧問に就く。

 本誌3月15日発売号では「退任説」として、「早ければ3月中旬に予定されている取締役会で決まる」と報じていた。ただ、後任予想については完全なハズレ。北洋銀行は後任を置かない方針だ。

石井純二北洋銀行会長 ©財界さっぽろ

 石井氏の退任の主な理由は、後進に道を譲るため。

 1951年日生まれの石井氏は5月の誕生日で満70歳を迎える。北洋銀行の取締役会規定の中には、任期満了時の年齢を基準にしたルールがあり、代表取締役経験者の場合は原則として満70歳を超えてはいけない、とされている。

 関係者によると、この年齢ルール自体、石井氏の発案で決められたという。自ら決めたルールを順守したという形でもある。

 とはいえ、石井会長に残ってほしいと考えていた北洋関係者もいた。 背景には、北洋内の微妙な事情が少なからず影響しているようだ。

「いま、北洋の最大の実力者が竹内副頭取なのです。法人関係を一手に引き受けており、安田光春頭取は竹内巌副頭取を信頼し、任せています。竹内副頭取は実力抜群なのですが、あまりに権力が一人に集中し過ぎると、弊害が起きる危険性がある。そんな心配の声が、行内にあるそうです」(北洋と取引がある企業の幹部)

 そうした心配の声が石井会長続投を期待している。

 なぜなら「単純化すると石井会長―安田頭取―竹内副頭取のラインの中で、石井会長が重しとして機能しているそうです」(前出の企業の幹部)

 石井会長が退くと、そのバランスが微妙に変化するわけだ。そのため、北洋関係者や取引先の間では、石井会長退任後のパワーバランスがどうなるかが注目されている。

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