【今月号特選記事】ラフィラ・地下鉄改修・客引き…ススキノの“エントランス”が大きく変わる!?

閉店前(上)と解体作業中(下)のススキノラフィラ ©財界さっぽろ

 関東以北最大の歓楽街・ススキノの“入口”が、近い将来大きく様変わりする予定だ。ススキノ交差点南西の商業ビル「ススキノラフィラ」は再開発で新たなビルが立ち、直結する地下鉄駅も大規模改修される可能性が高い。コロナで目立つようになった客引き排除を求める動きもある。

 ススキノラフィラは1974年に百貨店「札幌松坂屋」として開業。その後ヨークマツザカヤ、ロビンソン百貨店、ラフィラと“衣替え”しながらも歴史を刻んできた。だが築半世紀近くを経て老朽化が進み、現行の耐震基準を満たしていないことなどから2020年5月を持って閉店。建物の解体作業が進められている。

 今年6月には東急不動産の主導で再開発計画が公表。竹中工務店、イトーヨーカ堂、アインファーマシーズ、キタデンの地権者4社が共同参画する。

 注目のは新ビルの“青写真”だ。計画では地上18階地下2階と見込むが、設備を置く関係で地下は3階に増床となる可能性もある。

「全体像は東京の『キュープラザ池袋』をイメージしている。デベロッパーが東急、設計・施工が竹中。ラフィラ跡と同じタッグだ」と多くの関係者は口にする。

 再開発にともなう周辺整備が進む可能性も高い。具体的には札幌市営地下鉄南北線・ススキノ駅の大規模改修だ。

 札幌市は10月20日の市議会決算特別委員会で、2022年度から順次実施予定だった地下鉄駅の改修事業について、全面的な先送りを公表した。市交通局は事業経営計画の中で、老朽化した地下鉄駅構内を改修する「リフレッシュ事業」を盛り込んでいたが、新型コロナウイルス感染症の蔓延により収支が悪化。そのあおりを受けたことによるもの。今後は老朽化対策の緊急度や各駅の再開発事業などに応じて、個別に判断していくとした。

 10月27日には、すすきの観光協会など地域の3団体が、市交通局に駅構内の改修を求める要望書を提出した。

 要望書を受け取った市交通事業管理者の浦田洋氏は「改修の必要性は認識している。新型コロナ拡大の影響などを見極めながら検討したい」と返答するにとどめたものの、改修は実施される見通しだ。

 一方、すすきの交差点付近では客引きの姿が増えている。コロナ禍のススキノではクラスター感染が頻発、客離れが進んでいることが要因の1つという。コンビニ前などに集団で打ち合わせをしている姿が散見され、マスクをしていない者も目立つ。

マスクなしで声かけする客引き(画像の一部を加工しています) ©財界さっぽろ

「飲食店の呼び込みなのに、その良識を疑ってしまう」とススキノ関係者の多くは頭を抱えている。

 発売中の財界さっぽろ12月号では、ラフィラ跡に建設される新ビルの青写真、すすきの駅改修が実施される背景、客引き排除に向けた動きなどを掲載している。道内書店・コンビニエンスストアのほか、以下の当社公式通販サイトなどからどうぞ。

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