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エーエス

「未来へ繋ぐ配管と技術 変わりゆく街並みに誇れる仕事」が理念。写真は自社看板

AIでは代替できない配管工の〝現場力〟で専門人材を育成

〝現場〟で培われる技術や技能、専門知識の価値は今後も高まり続けると言われている。建物に欠かせない配管分野を支える「エーエス」は、まさに専門職の強みを体現する企業だ。

 同社は給排水・衛生設備、空調設備、消火設備などの配管工事の専門集団。近年も札幌市の「ココノススキノ」や「創世1・1・1区」、「札幌4丁目プレイス(旧4プラ)」の配管工事を担当した。また、道外では日本一の超高層ビル「虎ノ門ヒルズ森タワー」(東京都港区)など、大規模施設の設備工事に携わっており、その技術が生かされるフィールドは幅広い。

 會澤勝社長は「配管工事は、建物ごとに異なる構造や条件を把握し、最適な配管ルートを判断する知識や技術力、現場を効率良く動かす調整力が求められる。AIが発展しても現場で状況を見極め、品質を守る専門技術者の役割は変わらないと考えています」と語る。

 特筆すべきは、衛生・空調・消火という配管工事の主要3分野すべてに対応している点。中でも消火設備は、消防法など高度な知識が必要となる専門領域であり、対応できる技術者は限られる。こうした専門性を次世代へ継承するため、特に若手の育成に力を入れている。

 例えば、国家資格の「一級配管技能士」は、配管業界で7年以上の実務経験が受験条件となる。同社ではこの間に、資格取得に向けた講習会を定期的に開催するほか、資格取得にかかる費用をすべて負担するなど、社員の成長をバックアップ。技術者としてのキャリア形成を会社を挙げて後押ししている。

 また、職場の働きやすい環境づくりにも注力。2025年度実績では、平均勤続年数が9年、平均残業時間は10時間以内で、平均有給休暇取得日数は10日と、ワークライフバランスを重視した環境が整う。会社指定休日に加え、毎月2日まで自由に休日を設定できる制度もあり、柔軟な働き方が可能となっている。

「6月から福利厚生の一環として、優待・割引サービスの『ベネフィット・ステーション』を導入しました。宿泊施設やレジャー、飲食、自己啓発サービスなどを会員価格で利用できます」(會澤社長)

 給与は高卒初任給で23万円、大卒初任給は25万円に設定。賞与は年2回支給されるほか、成果や頑張りに応じた特別手当も用意している。こうした取り組みで、過去3年間の新卒社員定着率は100%を誇る。

「専門技術は、経験を積むほど価値が高まる財産になる。当社は、未経験からでも一流の技術者を目指せる育成環境と、長く働ける職場環境を整え、AI時代にも必要とされる専門人材を育てます」と會澤社長。

 

會澤勝社長
自社工場では配管加工や部品も製造する