MOEホールディングス
介護サービスのシステム化で介護を必要としない社会へ
〝あたりまえの生活を送る〟をテーマに、地域密着型の介護・福祉・医療サービスを提供する「MOEホールディングス」。総合介護事業者として多種多様な介護施設を展開し、利用者一人ひとりにマッチした質の高い介護サービスを提供している。
介護事業全般を行う「萌福祉サービス」、専門的な医療の提供も行う「医療法人社団萌水会」、1日最大7000食を賄うことができる高齢者施設向け給食サービスの「MOEsキッチン」などグループ企業は10社。地域の介護事業承継にも積極的で、現在は道内19市町村で事業を展開している。
水戸康智社長は「人材不足や物価高騰により地方の介護は疲弊しており、M&Aの相談も多数舞い込んできている。来年行われる介護報酬改定によっては、サービス量が低下したり事業に行き詰まる事業者も増える。業界はまさに転換期です」と道内介護業界について危惧する。
同社では他社に先駆けて、入居者向けに理学療法士監修のリハビリ「モエトレ」や脳トレや回想法を取り入れたプログラム「萌大学」、国語・算数・理科・社会の4分野で構成した「MOE Study」といったさまざまな介護メニューを開発してきた。介護士不足によるサービスの質・量の低下を防ぐため、これらを統一化し、新年度から提供している。
「iPadにさまざまなコンテンツが送られてくるような仕組みです。フレイルを予防するには1日に1・4エクササイズという厚生労働省の基準がありますが、これを達成するための動画メニューを的確に提供していく。こうしたサービスを見える化することにより、入居者や家族に安心して任せてもらえるようになる」と水戸社長。介護メニューのシステム化は先も見据えての取り組みだ。
同社のビジネスモデルはあくまでも介護施設を利用してもらうことだが、同時に介護施設を利用しない人も含めた地域の高齢者全体の生活を支えるプラットフォームの開発も目指しているという。
水戸社長は「積み上げてきた全道ネットワークを生かし、介護のほか『食』『医療』『運動』『人との関わり』のカテゴリーで高齢者を支えていく。介護保険制度に左右されない、言うなれば介護を必要としない社会の実現が目標です。当グループも新たなフェーズに入っていきます」と話す。