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ニトリホールディングス

東京都目黒区に拠点を置く新会社のニトリデジタルべース

独自のビジネスモデルを練磨。連続増収増益期数は世界一

国内最大手の家具・インテリアチェーンのニトリホールディングス。2023年3月期の連結業績予想は、売上高が9636億円、経常利益が1530億円(前年同月比15.9%増)、当期純利益が1040億円(同10.8%増)。達成すると連続増収増益は日本最長をさらに更新し36期に。上場からは33期連続となり、小売業世界最大手の米国ウォルマートを抜いて世界で単独1位となる。

こうした大躍進の要因は〝製造物流IT小売業〟という独自のビジネスモデルにある。

原材料調達から、商品企画、製造、物流、販売までを一貫して自社でプロデュースすることで〝お、ねだん以上。〟の価値を提供している。

店舗数は4月15日時点で国内外合わせて908店。海外出店も飛躍的に進めており、中国68店、台湾53店、米国1店のほか、22年に初出店したマレーシアで7店、シンガポールでは1店展開している。国内では、22年11月に東京都心でニトリ最大級の売り場面積を誇る旗艦店「池袋サンシャイン60通り店」を出店、大きな話題となった。

一方、総額約3500億円を投じて国内物流拠点の再構築も進む。22年5月に北海道に石狩DC、11月には神戸DCが完成。さらに幸手DC(埼玉県、6万3647坪)のほか、仙台(2万5418坪)と福岡(3万3256坪)にDCを新設することも発表しており、独自の物流網にさらに磨きをかける。

商品開発面では、独自の視点で生み出された高付加価値商品でヒットを連発。最近でも毛布に入ったままスマホを使える「スマホ毛布」、2モーターで背もたれとフットレストが独⽴可動する電動パーソナルリクライニングチェア「LE01」などが大人気となった。

また、国内外のIT・デジタル⼈材、データサイエンティストが集結する拠点を目指し、DXを加速する新会社「ニトリデジタルベース」を22年4月に設立。さらに家電量販店チェーンのエディオン(広島県広島市)との資本業務提携など、目標とする〝2032年の3000店舗、売上高3兆円〟に向けて着々と勝ち続ける経営基盤を構築する。

毛布に入ったままスマホが使えると高評価を獲得
電動パーソナルリクライニングチェア「LE01」
「池袋サンシャイン60通り店」の売り場面積は約1800坪と都内最大級だ