ニトリホールディングス

店舗数、取扱い商品を拡大。暮らしの豊かさを世界に
ニトリホールディングスは、1967年に札幌市北区で創業。今や国内全都道府県、海外11カ国・地域に店舗を展開する家具・インテリアチェーンへと成長を遂げた。学生の働きたい企業ランキングでは全国1位を獲得するなど北海道発のメジャー企業となった。
店舗数は、国内外合わせて1042店舗(2025年4月15日時点)。出店を加速する海外は、24年にフィリピン、インドネシア、インドへ初進出。香港では最大級の品揃えを誇るグローバル旗艦店もオープンするなど、年間来店客数は実に3億4000万人に及ぶ。
似鳥昭雄会長兼CEOは「アジアを制するものは世界を制する」と語り、家具・インテリア業界世界一を見据える。
同社の躍進を語る上で欠かせないのが、創業当時から磨き上げた独自のビジネスモデルだ。企画から素材調達、製造、物流、販売に至る一連の過程をグループでプロデュース。他に類を見ない「製造物流IT小売業」を標榜している。
近年は「増え続ける客数こそ社会貢献のバロメーター」として、商圏3万人以上の国内地域などへも積極的に出店。ECサイト「ニトリネット」やアプリとの組み合わせにより、便利で楽しい買い物シーンを提供する。
さらに家電事業も一気に拡大。今までの「常識を変える」商品開発に加え、家具と家電を同一店舗で販売することで、幅広い提案を実現している。
家電量販店「エディオン」とは幹線輸送体制を構築。協業により物流効率の向上と環境負荷軽減への貢献度も高めている。
一方、発祥の地、北海道への社会的貢献度も大きい。
「さっぽろ雪まつり」などのイベント協賛、「ニトリ北海道応援基金」「ふるさと北海道植樹支援」「ニトリレディスゴルフトーナメント」の開催など多岐にわたる。16年には小樽市色内に歴史的建造物を拠点とした「ニトリ小樽芸術村」を開業。今年7月には浮世絵を展示する5館目を開館する予定だ。
今年2月には、創業以来掲げてきたグループのロマン(志)を「暮らしの豊かさを世界の人々に提供する。」に改定した。事業領域が家具・インテリアに止まらず、家電やペット商品、アパレル事業、ホームセンター事業などに拡大しているためだ。世界規模で輝きを放つニトリの存在自体が、北海道の明るい未来への指針といえる。



