【今月号特選記事】「ど冷えもん」は250台、次世代自販機が増殖中!

 自動販売機で買える商品のバリエーションが一気に広がっている。中でも増えているのは食品。きっかけは冷凍・冷蔵食品を扱える自販機の登場だ。

 現在、国内で自動販売機を製造しているメーカーは「サンデンリテールシステム」と「富士電機」。

 サンデンは2021年2月にマルチストック式冷凍自販機「ど冷えもん」を発売。毎日のように問い合わせがくるという。設置台数は現在、全国で3000台。道内にはそのうち250台が稼働している。

稼働中の自販機 ©財界さっぽろ

 小樽市の「THE BOX」(阿部誠社長)は、昨年5月にど冷えもんのベンダー事業を開始。100台を展開している。一番人気の商品はグループ会社が運営する「小樽なると屋」名物の「若鶏半身揚げ」や「ザンギ」だ。

「全国的に見ても、この規模で冷凍自販機を展開している店はない。同機の国内シェアを小樽の企業が持っていることは誇らしいです」(山田雄太THE BOX副社長)

 一方、富士電機は昨年の3月末に小型汎用自販機「マルチ君」を発売。同機は冷凍ではなく冷蔵の自販機だ。現在は道内に50台が設置されている。こちらも問い合わせは多く、生産が追いつかないほど受注が入っているという。

 ススキノにあるケーキ屋「OKASHI GAKU」では、缶に詰めたショートケーキを売るマルチ君が10代女性を中心にSNSで“大バズり”。多いときは1日400人が利用したという。

 メーカーは飲料自販機の販売台数は減少傾向が続いている中で、好調な食品販売の自販機に大きな期待を寄せる。

 食品自販機の引き合いが殺到する理由は、コロナの流行に伴い、非対面・非接触販売の需要が増加したため。自販機の設置が補助金の対象になることも追い風となった。また、昨年6月の食品衛生法改正もプラスに働いたという。保健所に営業届けを提出すれば、容器包装に入れた肉類や魚類を自販機でも販売可能になった。

 発売中の月刊財界さっぽろ2022年6月号では、メーカー2社から聞いた道内の次世代自販機を取材。自販機を設置したお店の声も聞いた。

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