月刊「財界さっぽろ」

再生に向けて決断、老舗・日本清酒が「寿みそ」工場を売却へ

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札幌市西区にある「寿みそ」の工場 ©財界さっぽろ

 明治期に創業した日本清酒には長年、道民に親しまれている2大ブランドがある。新酒鑑評会で金賞を何度も受賞している「千歳鶴」、そして「寿みそ」だ。経営も2本柱で成り立っていた。日本酒事業は売上高の50%弱、みそ事業は30%超を占める。その同社がみそ工場の廃止に踏み切った。みそ事業の見直しは以前からささやかれていた。抜本的な経営改善を迫られていたためだ。コロナ禍の影響も追い打ちをかけた。同社幹部は1年ほど前から、みそ事業について、ひそかに外部に相談を持ちかけていた。工場は廃止されるが、みそブランドそのものは残るという。工場の立地は決して悪くない。今後、建物は解体され、売却される方針だ。同社は跡地の売買で得た資金を、懸案の解決のために活用するとされる。


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