北海道消防機材
道内の消防設備業界をリード。
〝デジタル防災士〟の育成で次代の防災へ
火災発生時に消防設備を確実に機能させるには、日頃からの適切な維持管理が欠かせない。1948年の消防法公布と同時期に創業した「北海道消防機材」は、道内で初めて自動火災報知設備やスプリンクラーの設置を手掛けるなど、長年にわたり業界をリードしてきた。
現在は、ホテルや病院、商業施設、複合ビルなど約3000件の保守に携わる。近年は札幌中心部の再開発に伴い、大型物件の消防用設備の設計、施工、保守を一貫して手掛ける案件も増えている。
当然、これらの作業には幅広い知識と技術が求められる。その基盤となるのが、専門資格を有する人材だ。同社では社員の約9割が国家資格の「消防設備士」を保有。さらに「建築設備士」や「第一種電気工事士」「特定建築物調査員資格者」など、専門性の高い有資格者も在籍している。
また、八木健眞社長は2012年に「消防庁長官表彰」、18年には「黄綬褒章」を受賞した。
現在は「一般社団法人北海道消防設備協会」に加盟し、技術や信頼性の向上にも取り組んでいる。同協会では、資格者の更新講習や法令・技術情報の共有などを行うほか、一定の要件を満たした会員事業者には「点検済証」の使用を認めている。同社もその基準に沿って適正な点検を行い、消防設備の維持管理に努めている。
八木社長は「消防設備業界の信頼を高めていくには、各社が技術や知識を磨くことに加え、業界全体で適正な点検や維持管理の重要性を共有していくことが大切です。協会の取り組みを通じて、加盟企業の意識を高め、地域の安心と安全を支えることにつなげていきたい」と語る。
近年はデジタル技術の活用にも注力しており、6月には経済産業省の「DX認定」を取得。顧客情報などを共有するデータベースを整備し、生成AIなどの活用による業務効率化を図る。
「業界では人手不足が課題となる中、消防設備士が持つ専門的な知識にデジタルを組み合わせた〝デジタル防災士〟を育成し、より高い対応力を備えた体制を築いていきます」と八木社長。