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HALUHANA GROUP

笹原 一人社長
ささはら・かずと/介護福祉業界で15年、研修事業と人材派遣事業に携わる。2019年に事業責任者としてHITOSORAの前身となる海外人材の採用支援事業「エンビトインターナショナル」の設立に参画。23年HITOSORA設立。26年HALUHANA GROUP設立。

人と地域を結び、外国人材を北海道に定着させる

グループ一体となって外国人の定着を支援

――「HALHANA GROUP」を設立した経緯は。

笹原 起点は2023年に登録支援機関として設立した外国人材の紹介・支援事業を行う「HITOSORA」です。介護、福祉分野に特化した登録支援機関で就労先を道内に限定し、採用から入国、紹介、就労、定着、キャリア形成まで一貫して支援しています。支援先は約50法人、施設数は約80施設にのぼっています。

特に力を入れているのが定着支援です。外国人にとって日本は異国の地で、休日に過ごす場所や仲間がいなければ、孤独を感じてしまいます。そこで人や地域とのつながりで生活に彩りをもたらし、定着につなげたいと考え、支援する外国人材を対象に、国籍や勤務先の垣根を越えた交流イベントを約4年、継続して開催してきました。

さまざまなイベントを通じて友達や恋人ができ、外国人同士のコミニティーが形成され、地域の方々との交流も生まれるなど大きな成果を実感する一方で、人員が少ないエリアの問題や介護以外の仕事で要望がある場合など、一社で対応できる範囲の限界も感じていました。そこで「我々だけではできない支援を、仲間とともに」と交流のある企業や学校に声をかけ、「HALHANA GROUP」を結成し、法人を設立しました。

――グループの概要は。

笹原 グループの核となる「HITOSORA」のほか、幅広い業種の外国人材を紹介・支援する「縁日」、インドネシアで日本語学校を運営する「NAKANO GLOBAL PERKASA」、福祉事業と外国人シェアハウス事業を展開する「ミナフレンド」などで形成し、現在道内で300人を超える外国人を支援しています。インドネシアの日本語学校がグループにあることから、今後はインドネシアからの採用を増やします。

また、グループのインドネシア料理店「DAPOERASIA」は、支援するインドネシア人の〝やりたい〟を具現化した飲食店で、10月には札幌市南区澄川に移転拡張オープンします。外国人には故郷を感じてもらい、日本人にはインドネシア文化を知ってもらう。人と地域をつなぐ場所にしたい。こうした異なる分野の企業と連携しながら、外国人材の〝真の定着〟を目指しています。

〝退路〟をなくし北海道と共に歩む

――〝真の定着〟とは。

笹原 私たちが考える「定着」は、仕事への定着に加え、生活への定着、地域への定着、キャリアへの定着、そして日本との関係の定着までを含めて考えています。

介護、福祉分野の特定技能制度では、国家資格である「介護福祉士」を取得しなければ5~6年で帰国することになり、定着とは言えません。一方で、仕事と学習を両立するのは簡単ではありません。そこで、働きながら継続して学べる環境の提供を目指し、有償のオンライン教育サービス「Japan Global Campus HALIHANA」を6月からスタートしました。

――具体的な内容は。

笹原 日本で働く外国人を対象としたオンライン教育で、介護福祉士国家試験対策と日本語能力試験(JLPT)対策をスマホ1つで完結できる少人数制のオンライン授業を提供しています。介護福祉士の受験は27年1月で、合格発表は来春です。受講者はみんな頑張っているので、なんとか全員合格してほしいですね。

今年は当グループが支援する外国人に提供を限定しましたが、来年からはグループ内外問わず全国に対象を広げる予定です。自社の学習管理システム(LMS)も開発し、今後は実務者研修やキャリア教育など、カリキュラムの拡充も図っていきます。

――キャリア形成の道筋が確立すれば、定着が進みます。

笹原 そうですね、ただ、私たちは資格取得をゴールにはしていません。日本語を学び、専門知識を身につけ資格を取得し、介護の現場で活躍していただくことはもちろんですが、帰国する一定数の外国人に対してもつながりを持ち続けたい。インドネシアの企業や現地の日本企業と帰国人材とのマッチングと、国内企業のインドネシア進出支援事業「HALUHANA GLOBAL INDONESIA」を通じて、人材の循環をつくりだしています。

――北海道にこだわる理由は。

笹原 人口減少、地方の過疎化、外国人材の寒冷地に対するハレーション等、北海道には課題がたくさんありますが、きちんと向き合う会社でありたい。マーケットが大きい首都圏を含め、道外への進出は考えていません。ある意味では〝退路を断つ〟という覚悟です。北海道で〝働きたい・暮らしたい〟と言ってくれる外国人を一人でも多く増やし、根付かせ、介護福祉分野をはじめとする道内企業、そして地域に貢献することが当社のミッションです。

――自治体との連携もその一環ですね。

笹原 大樹町の協力のもと、地域の夏祭りでは国際交流ブースを出展させていただきました。7月からは町内の道の駅「コスモール大樹」に「HALUHANAMART」を開設し、インドネシアの食品などを販売しています。北海道を訪れるインバウンド施策の監修・支援プロジェクトも進んでいます。これからの北海道は官民が一体となり、地域と外国人の相互理解を深めていくことが重要です。〝北海道×外国人〟のハブ機能を担う存在を目指します。

さまざまなイベントを企画し、外国人の生活に彩りを与えている