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北翔大学・北翔大学短期大学部

佐々木 浩子 学長
(ささき・ひろこ)北海道教育大学札幌分校養護教諭養成課程を卒業後、1998年北海道大学大学院医学研究科社会医学系専攻博士課程修了。2000年北海道浅井学園大学短期大学部(現北翔大学短期大学部)保健体育学科講師、09年北翔大学人間福祉学部教授、18年副学長などを経て、26年2月から現職。

新学科が始動。学生により添い地域と共に成長を目指す

――新たに学長に就任されました。抱負をお聞かせください。

佐々木 私がこれまで教育者として大切にしてきたのは〝学生との対話〟です。一人ひとりの考えや背景により添い、その可能性を引き出すことが教育の出発点だと考えています。この姿勢は、本学が開学以来大切にしてきた「学生ファースト」や「よりそう」教育と重なるものです。

また、学生だけでなく地域社会にもより添いながら、大学が地域にとってなくてはならない存在であり続ける必要があります。私自身がこれまで培ってきた教育観を生かしながら、本学をより魅力ある大学にしていくことが、私の使命と捉えています。

――「よりそう」教育は、カリキュラムにも表れていますね。

佐々木 本学は実学と教養を重視した教育を掲げています。そのため、独自の5つの教育フレームと4つの支援フレームを軸にしています。教育フレームは、①入学前教育②基礎・教養科目③専門科目④発展科目⑤就業力養成科目を設定し、体系的な教育課程を編成しています。

――特長は。

佐々木 ④の発展科目を例にすると、他学部・学科の専門科目を履修することが可能です。例えば生涯スポーツ学科の学生が心理系の専門科目を学ぶことで、選手のモチベーション管理やメンタルサポートに関する理解を深め、競技力向上やチーム作りに生かすことができます。専門分野に別の視点を加えることで、自分だけの〝プラスアルファ〟の強みを育てることができます。本学ではこうした教育を通じて、教養から就業力を含めた総合的な能力を養います。

――支援フレームについて教えてください。

佐々木 支援フレームには、①入学前の支援②学び・資格の支援③就職・進路の支援④学生生活の支援があります。これらのもと、入学前から卒業までに生じるあらゆる疑問や不安を解消します。

支援の一例として「ガイダンスティーチャー制度」があります。教員1人あたり10人程度の学生を受け持つことで、学生が気軽に相談できる環境を実現しています。

さらに、4月から新ポータルシステムの運用を開始しました。ポートフォリオ機能として、アセスメントテストの結果や学修状況を確認し、成長を可視化できる「学修ポートフォリオ」と、課外活動や実習記録、学修目標などを学生自身が登録でき、教員からのフィードバックを得ることができる「マイステップ」を導入しました。

これらの機能を活用することで、学生は学びの過程を振り返ることができ、教員も記録をもとに一人ひとりに応じた助言を行えるようになります。4年間の歩みを〝可視化〟することで、目標設定や進路実現につなげていきます。

――地域連携にも積極的ですね。

佐々木 特色ある取り組みの1つが、NPO法人ソーシャルビジネス推進センターと連携した「地域まるごと元気アッププログラム」です。高齢者向けの健康づくり教室を道内各地で展開しており、学生も参加し、地域の課題に触れながら実践的に学んでいます。

また、学内の研究施設やホールを地域に開放し、教育・研究の成果を広く発表しています。地域とのつながりは、本学の大きな財産の1つと言えるでしょう。

現在、江別市内の小学校との連携も進めており、今年2月に3校目となる「江別第一小学校」と連携協定を締結しました。本協定を通じて、大学と小学校が力を合わせ、児童の学びや成長を支える取り組みを進めてまいります。

――4月から新たに「生涯スポーツ学科」が設置されました。

佐々木 従来設置していた「スポーツ教育学科」と「健康福祉学科」の専門性を融合・拡大し、生涯を通じた健康づくりとスポーツ活動を支える人材を育成します。

特長は「学校教育」「アスレティックトレーニング」「アスリートコーチング」「スポーツサイエンス」「スポーツマネジメント」「健康ウェルネス」「社会福祉」「健康まちづくり」の8つの専門分野を設け、それらを自由に掛け合わせて学ぶ、分野のクロスオーバーができることです。自分の興味がある学術領域の専門性を深めながら、多角的な視点を養うことができます。

――教職を志す学生が多いです。

佐々木 今年度の教員採用試験の合格者は、道外も含めて170人(現役109人、既卒61人)となりました。取得する免許種によって合格率には差がありますが、今年度を含め、ここ数年の北海道と札幌市の教員採用試験結果は、本学の合格率が受検者全体の合格率を上回る水準を維持しており、改めて本学の教員養成力の高さが証明されました。

教員を目指す高校生の中には、「先生になるには国公立大学に進学しなければならない」と考える人も少なくありません。しかし、本学では私立大学ならではのきめ細かな指導により、多様な背景を持つ学生の力を着実に伸ばし、高い合格実績につなげています。

――他大学にはない資格取得の取り組みはありますか。

佐々木 短大のこども学科では、近年ニーズが高まる「認定絵本士」の資格取得に向けた養成講座を昨年度から設けています。北海道の短大では唯一の取り組みです。こうした時代の変化に対応し、地域の方々や社会とのつながりを大切にしながら、皆様から愛される大学づくりに取り組んでまいります。

赤レンガが特徴のカレッジホール「PAL(パル)」