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藤女子中学校・高等学校

DDPを活用し「プロビデンス・カントリー・デイスクール」の卒業資格を取得

米国高校卒業資格の取得制度を新設し、進路選択を拡充

 キリスト教の愛の精神を大切にした人間教育を柱に、北海道の女子教育をリードしてきた「藤女子中学校・高等学校」。

 他者への思いやりや礼節を重んじる校風の中で、見返りを求めずに協力する姿勢を育んでいる。こうして培われた共感力や対人感覚は、進学先や職場などにおいて円滑な人間関係を築く土台となり、多様な場面で力を発揮している。

 昨年には創立100周年を迎え、駐日バチカン大使や修道会ドイツ本部の関係者を招いた記念式典を開催した。卒業生も参加したオーケストラ部の演奏や記念誌の制作などを通じて、長年にわたり築いてきた同窓生や関係者との結び付きの強さを改めて示した。

〝第2世紀〟に向けては、AI時代を見据えた学びの再構築を進める。石川直美校長は「生成AIの普及により、知識を暗記することへの価値が相対的に低下しつつあります。その一方で、課題を発見して自分の言葉で言語化し、他者に伝える能力の重要性がこれまで以上に高まっています」と語る。

 同校では1コマ65分の授業を生かし、読書探究やレポート作成、発表、相互評価を体系化。書籍や論文、統計資料などの根拠に直接触れながら分析し、対話を通じて理解を深める学習を重視している。

 また、美術・音楽・書道といった芸術分野にも力を入れ、創造性や審美眼を養うことで〝本物を見極める力〟も育んでいる。

 一方で、グローバル教育の強化にも着手。5月には道内の高校で初めて、在校生に向けて米国高校卒業資格を取得できるオンラインプログラム「デュアル・ディプロマ・プログラム(DDP)」を導入した。海外名門大学への進学保証や返済不要の奨学金の受給も可能で、将来的にグローバルな活躍を目指す学生にとって、進路の選択肢を広げる後押しとなる。

 さらに来年度からは、海外で学んだ経験を持つ学生を対象に、海外帰国生の特別入試枠を新設予定。多様な文化や価値観に触れる機会が一層広がり、在校生にとっても国際的な視野やコミュニケーション力を身に付ける契機となる。

 今年度の合格実績は、北海道大学3人を含む国公立大学に21人、姉妹校の藤女子大学と天使大学など道内私立大学に114人、早稲田、慶應、上智など難関大学を含む道外私立大学に116人が合格した。

「〝藤〟は、誰かと深く話し合い分かり合うための言葉を身につけられる場所。変化の激しい時代だからこそ、言葉は生きる力となり、英語も大きな力になります。それらを身に付けることで、自分の可能性を広げ、世界とつながることができます」と石川校長は語る。

1年を通して、さまざまな行事を実施
石川直美校長