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向仁会

ユニット型介護医療院「喜郷」は道内初の介護医療院

認知症増加を見据えて受け入れ体制の強化を図る

 函館市を拠点に医療・介護事業を展開する「向仁会」は、地域包括ケアを先導してきた。医療・介護・福祉を一体化した体制を構築し、グループ全体で多様な施設を展開。高齢者が地域で生活を続けるための〝受け皿〟としての役割を担っている。 

 中核となるのは、函館市桔梗地区の広大な敷地に集約された複合拠点だ。ユニット型介護医療院「喜郷」(ききょう)など計238床を擁し、クリニックや訪問リハビリ、地域包括支援センターを併設。診療機能の強化も進めており、認知症対応の専門外来や医療設備の充実により、施設内で完結する医療体制を構築している。

 近年は「地域完結型モデル」の深化に注力している。病院中心から在宅・施設連携へと移行する国の方針を見据え、在宅医療や訪問看護、定期巡回サービスなどを強化。入院から在宅復帰、その後の生活支援まで切れ目なく対応できる仕組みを構築した。

 阿部智哉理事長は「急速に進む高齢化に対応するためには、単独のサービスではなく多職種連携が不可欠。〝連携なくしては生き残りなし〟です。組織全体で連携力の底上げを推進しています」と語る。

 こうした言葉通り、グループ企業との連携を強化。介護施設運営を担う「サポートライフ」との連動により、人材やノウハウを共有しながらサービスの質を底上げに成功した。施設間の人材交流や教育体制の整備により、安定した運営基盤を築いている。

 さらに、生活支援機能の強化にも注力している。高齢者の生活実態や意思を重視し、医療や介護にとどまらない包括的な支援を提供。家族の支援が得られにくいケースにも対応できる体制を整備し、地域におけるセーフティーネットとしての役割を果たしているというわけだ。

「〝医療と福祉の協働による地域支援〟という理念が根底になります。今後は複合施設の拡充や機能強化も視野に入れており、重度化が進む〝重老齢社会〟への対応をさらに進めていく方針です」と阿部理事長。

 医療・介護・生活支援を一体化した同法人の取り組みは、これからの高齢者支援のモデルケースとし全国から注目されている。

阿部智哉理事長
函館市地域包括支援センターでは地域住民の支援を行う
住宅型有料老人ホーム「泰」