くきつ

女性活躍を推進。持続的な企業価値向上を目指す
「くきつ」は、札幌市内を中心にプロパンガスの供給と賃貸物件の管理を手掛ける。
入居者や物件オーナーの満足度を高めているのが独自のガス料金プラン「ガス安君」だ。ガスの用途を調理・給湯・暖房に分け、暖房に使用した分の料金を40%割り引くシステムで、冬場に光熱費が高くなる北海道において、メリットが大きいサービスといえる。現在の供給数は約6900戸にのぼる。
同社の成長を支えているのが女性活躍の推進だ。〝くきつ女子〟と銘打った女性社員が多数活躍しており、その割合は全体の約半数を占める。契機となったのが、2022年のリーシング課の発足だ。ガス部門と不動産管理部門を細分化するためつくられた部署で、立ちあげから女性社員を積極的に採用してきた。
山仲啓雅社長は「企業の存続、発展のために女性の活躍は欠かせません。女性を主体としたリーシング課を設置後、入居率が格段に上がりました。ターゲットを絞った営業活動や資料作成など、女性ならではの視点で入居者募集をしています。他部署との連携も強化され、風通しが良い職場になっています」と話す。
また、新入社員の教育にも力を入れる。採用した人材は、入社後すぐにリーシング課に配属。研修期間を経て、適性や本人の希望などを考慮し、配属部署を決めている。
「組織をさらに強固にしていくために若手社員が発言できる環境を整えています。社員の意見を取り入れることで、自信がつき、モチベーションのアップにもつながっています」と山仲社長。
産休や育休、時短勤務など社員一人ひとりのライフプランを尊重した働き方も提案する。現在も育休明けで時短勤務をする女性社員が複数いるという。
育休明けの復職時は元の部署に戻るのが一般的だが、状況に応じて配属先を変更する。
山仲社長は「例えば、元の部署に戻ったら同期の役職が上がっていて、やりづらさを感じる場合があります。産休・育休後は本人に合ったキャリアプランを選んでもらえるようヒアリングを行っています」と話す。
多様な人材がそれぞれの道で力を発揮し、企業の持続的な成長につながっている。

