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真嶋内装

グループの農業法人「りんく」では余市町に約2万坪の土地を取得

環境へ配慮した取り組みで〝動植物との共存〟を目指す

 一般住宅のリフォームや商業施設などの内装工事全般を手掛ける「真嶋内装」。環境に配慮した取り組みを中心に、2023年にはSDGs宣言を行った。

 住宅窓のリフォームでは、既存の窓枠を残したまま新しい窓枠を被せる「カバー工法」を採用している。木材が炭素を貯蔵する仕組みを用いたカーボンストックで、環境への負担荷を軽減できる工法だ。外壁工事の必要もないため、廃材を出さないメリットもある。 

 内装事業以外でもSDGsに取り組む。その1つが電解水衛生環境システム事業だ。

 水道水に微量の塩を添加して電気分解を起こすことで、酸性電解水とアルカリ電解水を大量に生成する電解水生成装置の販売を手掛けている。

 真嶋彰社長は「電解水の原料は水と塩だけですが、除菌や消臭効果が高く、人体や環境に優しいことが特徴です。洗濯や洗浄に使用すれば洗剤は不用ですし、排水にも化学合成物質が混在しません。〝安全な水とトイレを世界中に〟という項目で貢献できます」と話す。

 近年は風力発電事業にも注力しており、一般住宅や施設向けに発電機の施工と設置を行っている。

 この風力発電機は、縦型式の小型風力発電機を複数台接続して発電するもの。これまでのプロペラ型小型風力発電機と比べ、価格や設置工事費が安価で振動や雑音も少なく、微風でも安定した発電効率を保つことができる。特殊な技術を必要とするため、道内で施工できるのは同社含めて2社のみだという。

 23年に設立した農業法人「りんく」では、余市町に約2万坪の土地を取得しており、新たにワイン製造用のぶどう農園を開設する。今秋の一般開放を予定し、化学肥料の代替えとして電解水を使った自然栽培を目指す。

「農薬などが河川へ流出し、魚など流域の生態系を破壊する水質汚濁事故が問題になっています。この農園は、14番目の項目〝海の豊かさを守ろう〟にも寄与しています。SDGsにはさまざまな項目がありますが、当社が念頭に置いているのは、人間以外の動物や植物と共存できる環境をつくることです」と真嶋社長。

 

真嶋彰社長(左下)と従業員
2023年にSDGs宣言を行い、宣言書を発行した