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くきつ

山仲啓雅社長

業務効率化を図り〝コンパクトで強靱な会社〟に進化

 固定観念にとらわれず、顧客本位のサービスを提供する地場プロパンガス会社の「くきつ」。暖房用のガス料金を40%割り引く「ガス安君」、全戸同一料金プランなど、その取り組みは多彩だ。

 約6500世帯にガスを供給し、自社所有及び管理を手掛ける賃貸マンションも多数ある。コロナ禍によるガス代や家賃滞納が心配されたが、国や道、札幌市の支援制度を独自にまとめ、チラシや専用アプリで顧客に伝達したことで滞納を防いだ。

 会社を永久に存続させることを目指す――これこそが変わらぬ「くきつ」の経営理念。そして、これを実現するために約3年前から取り組んでいるのが〝コンパクトで強靱な会社〟への変貌だ。

「永続のためには、規模の拡大よりも質の向上が重要。目が行き届く業務に絞り、お客さまに寄り添い、きめ細かな仕事をすることで、これまで以上に信頼を高める」と山仲啓雅社長。多くの企業が拡大路線に走る中、「選択と集中」の経営戦略にシフトした。

 その一環として進めているのが自社賃貸物件の入れ替え。主力の単身者向けを売却し、2LDK以上のファミリータイプを購入。ファミリー物件は定着率が高く、クレームの数も少ない。狙いは入居者募集のコストと労働コストの抑制だ。

 システム導入による効率化は進めてきたが、それ以上に社員の能力向上を追求している。

「社員の能力を伸ばし、仕事の質を上げることで、業務効率、利益率を高めています。これまで以上の業務効率化、社員の能力向上は、次の世代へバトンを渡す上での私の使命」と山仲社長。

 北海道胆振東部地震では、プロパンガスを使ったポータブル発電機の必要性を痛感。本社に設置すると同時に、新築の賃貸住宅にも導入した。

「これからも顧客に必要とされるインフラ会社として安全を守り、法律を遵守していく。日頃から当たり前のことを当たり前にやっているから有事に対応できる」と山仲社長は力強く語る。

「ガス安君」をラッピングした札幌市電(上)やじょうてつバス(下)が札幌市内を走行中
要工事。今後はLPガス発電機使用可能物件を増やす意向