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生活に潜むリーガルハザード掲載号:2020年1月

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弁護士 前田 尚一
まえだ・しょういち/1959年1月22日岩見沢市生まれ。
北大法学部卒。93年前田尚一法律事務所開設。
UHB「のりゆきのトークDE北海道」、STV「どさんこワイド」出演。
JR札幌病院倫理委員・臨床研究審査委員。
元・北海道大学法科大学院実務家教員

第11話 横行する〝カスハラ〟から担当者を守れ!

ハラスメントも多様化〝カスハラ〟って何?

「カスハラ」労災10年で78人、24人が自殺。悪質クレーム対策急務――10月23日の毎日新聞の見出しです。
「カスハラ」とは、カスタマーハラスメントの略であり、顧客や取引先からのクレームによるハラスメントのことです。セクハラ、パワハラ同様、事業主は労働者の安全に配慮しなければなりません。
 社会生活での不満を背景に、弱い者を攻撃するという潮流の中、「自分は正しい」と思い込んで理不尽な要求をするモンスタークレーマーが激増しています。消費者を保護する法制度が拡充し続けているのも大きな要因であり、企業の存続・発展を考えれば、喫緊の最重要テーマでしょう。
 クレーム対応の定番は、今も昔も現場対応者のスキルアップとマニュアル化です。モンスタークレーマーかどうかを区別し、適切に対応することが不可欠といわれていますが、とうてい無理があります。そもそもクレーム処理の鉄則といっても、接客のプロと呼ばれる特殊な能力を備えた人々の職人芸であったり、法的手段という最終的武器を備えた弁護士らの上から目線の理屈がほとんどです。
 通常業務をこなすことに四苦八苦している現場担当者に、それを求めるのは非現実的です。

モンスターと対峙する仕組みづくりが重要
 
 しかも〝モンスター〟と対峙する担当者は、世代的に耐性に弱い上、仕事として顧客対応まで求められるのは見合わないと考える層だと思います。また「お客さまは神様だ」と上司や先輩に叱責されながらクレーム対応してきた管理者でも、人手不足の上、採用してもすぐに退職してしまうことが多い現状では「お客さんがおかしい」と新人の慰めに終始するだけではないでしょうか。
「カスハラ」問題の抜本的な解決と、広くクレーマー対策は、顧客、取引先との信頼を獲得し、良好な関係を維持していく一方、労働者が安全に働ける環境整備に配慮する必要があります。つまりは、生産性の阻害要因を排除することであり「働き方改革」の目指す「生産性向上」を実現させることです。
 まずは現場担当者に特殊な職人芸を求めることはやめましょう。顧客とトラブルになる要素を極力減らす状況をつくり、担当者にはその限りでのスキルを高めてもらう。トラブルになりそうだったら、すぐ次の段階へ移行して対応する、そういった仕組みが不可欠です。
 当事務所では、ハラスメント問題一般への対応をはじめ、個別具体的なクレーム、クレーマートラブルの対処・解決、さらには「カスハラ問題」を踏まえたクレーマー対策・クレーム処理の仕組みづくりについてアドバイスもしています。関心を持たれましたら、ぜひご相談ください。

前田尚一法律事務所:
フリーダイヤル 0120・48・1744
https://札幌弁護士.com/