非アルコール性脂肪肝炎(NASH)に対し豊富な実績
肝臓疾患として真っ先に上げられるB型肝炎やC型肝炎は、核酸アナログ製剤や直接作用型抗ウイルス薬などの有効な治療法が確立され減少傾向にある。そんな中、肝臓の疾患として増加しているのが非アルコール性脂肪肝炎(NASH)だ。
同疾患は、飲酒の習慣がないにもかかわらずアルコール性肝障害に似た症状を発症。悪化すると肝硬変や肝がんにまで進行する。
要因の1つとされるのが生活習慣の乱れから発症する「脂肪肝」。肝臓の3割以上が脂肪滴で占められた状態を指し、その約1割でNASHが発症するといわれている。
「発症の明確な原因はまだわかっていないのですが、インスリン抵抗性のある患者さんに多く、肥満や糖尿病、高脂血症と診断された人は要注意です」と幸田院長は警鐘を鳴らす。
同院ではNASHの疑いがある患者に対して、食事や運動を中心とした生活改善プログラムを立案。予防に取り組んでいる。
「まずは現在の体重から5%の減量をすること。NASHに対しての治療で、それに勝る薬はありません」と幸田院長は語る。