アスリートインタビュー

北海道日本ハムファイターズ

【斉藤こずゑのファイターズじゃないと♡】上原健太選手

今シーズンは投球全体が一つ上のレベルになったイメージ

ウエートアップに成功したワケ

 斉藤 体がひとまわり大きくなりました?

 上原 わかります?

 斉藤 体重はどのくらい増えました?

 上原 シーズンに入ると、どうしても体重が落ちてしまうので、90キロを切らないように多めに増やしました。

 シーズンオフに6キロ増量。春季キャンプで、さらに1キロ増やしたんですけど、少し重いと感じたので、また1キロ減らしたり。いまは理想の体重をコントロールできている状態です。

 斉藤 以前、なかなか太ることができなくて、苦労していると聞きました。

 上原 食べること自体は苦手ではないんですけど、体をつくるためには自分の限界を超えるくらい食べないといけないので。それがきつかったですね。

 斉藤 ファイターズでは有原航平投手が大食漢で有名ですけど、やっぱりすごいですか?

 上原 そうですね。僕もプロ野球選手の中では食べるほうだと思うんですけど、有原さんに比べたら足元にも及びません(笑)

 斉藤 以前、有原投手から「あまり、おなかがいっぱいになることはない」と聞いたことがあります。

 上原 僕も大学生時代までは、そのくらい食べていました。でも、いま振り返ると、当時は栄養のバランスがあまりにも偏りすぎていて、太れなかったのではないかと感じています。

 最近は、もちろんたくさん食べますけど、量よりも栄養のバランスを重視しています。どれだけ体への吸収率をあげられるかということなどに取り組んだ結果、体重が増えていきました。

上原健太選手 ©財界さっぽろ

 斉藤 上原投手は昨秋、宮崎でのフェニックスリーグに参加しました。「もう来たくない」と、メディアなどで振り返っていたのが印象的でした。若手中心の教育リーグへの参加にいろいろと思うところはありましたか?

 上原 そうですね。ほとんどが若い選手で、チームの投手陣の中では僕が一番年上でした。「もう若手に交じって、やる年齢ではない」と、すごく思いました。

 本来であれば、オフの時間なので、来シーズンに向けて、体のコンディショニングなどに取り組みたい時期。そのため、表現は適切ではないかもしれませんが、「ここで投げているのが、みじめだな」と感じました。

 斉藤 春先は肩の調子が悪かったようですね。開幕が延期されなければ、間に合いませんでした。

 上原 開幕が6月になり、個人的にはよかったです。

 春先は20メートルの距離でキャッチボールもできませんでした。キャンプ中はブルペンでスローボールのみでした。それを「バランス重視で調整しています」と言って、ごまかしていました。

 その後、試合でも投げてはいたんですけど、痛み止めを飲むなどしていました。でも、さすがに周囲に見抜かれてしまい……、開幕も遅れそうだったので、思い切って休むことにしました。

(構成・竹内)

……この続きは本誌財界さっぽろ2020年11月号(10月15日発売)でお楽しみください。


→Webでの購入はコチラ
→デジタル版の購入はコチラ

(うえはら・けんた)1994年3月29日、沖縄県うるま市生まれ。A型。190センチ、83キロ(球団発表)。左投げ左打ち。広陵高校卒。明治大学卒。2015年ドラフト1位で北海道日本ハムファイターズ入団。長身から投げ下ろすキレのある直球が武器のサウスポー。今シーズンは9月に一軍昇格後、先発ローテーションの一角を担う。背番号20。