【今月号特選記事】コロナ禍でススキノに開業…逆境オープン店の決意とは?

 緊急事態宣言に相次ぐクラスターの発生――ネオンきらめくススキノから人影が消えた。廃業を決める店がある一方で、「コロナに負けない」と決意を持ってオープンするたくましい店もある。

 2020年2月28日、鈴木直道知事は道独自の緊急事態宣言を発令。3月19日に解除されたものの、4月16日に全都道府県を対象とした緊急事態宣言が国から発令された。7月にススキノのキャバクラでクラスターが発生すると、その後は他店でも多発。ススキノ全体が〝諸悪の根源〟と見なされた。10月28日からは集中対策期間が開始。11月7日からはススキノ地区の飲食店への時短要請、休業要請も出された。

 すすきの観光協会の発表によると、6~8月の3カ月で約3800店あった店舗のうち、約300店が営業をやめたという。

 しかし〝去る者あれば来たる者あり〟である。

 昨年3月から21年3月の間で新たにオープンした店を調査すると、200店以上あることが判明。正確なオープン日が分からない店舗などは除外したため、実際にはより多くの店が開業したと推測できる。

本誌に掲載している開業店の一覧 ©財界さっぽろ

 6月1日に移転オープンした「知床小さな居酒屋 まりの店」は緊急事態宣言に振り回された店の1つ。

 5月8日に移転オープンの予定だったが、6月1日にずれ込んだ。真理子ママは「宣言が解除されても、来客がなく、店を閉めようと思ったこともあります。それでも同業者の方々から『コロナに負けちゃダメ。みんなで頑張ろう』と励まされました」と話す。

 12月24日に開店したスナック「レブピンクマン」。えみママの前職は看護師だ。
「飛沫防止や手指消毒、こまめな換気を徹底しています。集中対策期間中にオープンしましたが不安はまったくありません。今後、再び時短や休業要請が出たら、受け入れるしかない。常連さんのためにやれることをやるだけです」(えみママ)

 このほか、月刊財界さっぽろ2021年5月号では、この1年の間に開業した店の一覧などを掲載している。購入は以下の当社オンラインショップなどからどうぞ。

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