北海道大学・名和豊春前総長解任取り消し訴訟 北大の“いじわる”がバレた!

 4月9日、北大前総長の名和豊春氏が、情報不開示処分の取り消しを北大に求めた訴訟の第2回口頭弁論があった。解任取消訴訟の関連事案である。

 北海道新聞は翌日の朝刊で「北大前学長解任取り消し 関連訴訟1件取り下げ」とのタイトルで報じている。ちなみに「総長」は北大での呼称で、一般的には「学長」とされる。

 名和氏が訴訟で開示を求めたことは、北大のハラスメント相談窓口に自身に関する訴えや調査などをした書類があるか否か。

 職員らへのパワハラの疑いがかけられ、名和氏の解任騒動に発展していった経緯がある(正式な解任手続きに入った時点では、パワハラを理由にしていない)。

 情報開示に対する最初の北大の答えは、存否応答拒否による不開示というもの。簡単に表現すると、求められた書類があるかないかも言えないし、とにかく開示はしません、という姿勢だ。

北大前総長の名和豊春氏(2018年2月撮影) ©財界さっぽろ

 ところが、北大側は一転、パワハラ相談窓口に名和氏に関する書類がない、と認めた。

 道新記事は、原告弁護団の談話として「正当な学内調査がおこなわれていないことが明らかになり、提訴目的は達した」と紹介し、訴訟の取り下げ理由を書いている。

 さて、シンプルな疑問が生じるはずだ。なぜ北大は最初から「ない」と回答しなかったのか。あるいは「ない」と回答したくなかったのか。

 まさに、そこが肝である。控え目に表現したとしても、名和氏へのいじわるだ。

 財界さっぽろ2021年4月号では、この混乱を前にした今年2月22日の第1回口頭弁論の場で、自ら法廷に立った名和氏が語った“思いの丈”を詳報。今回の疑問点についても触れている。

 また5月15日発売予定の2021年6月号では、名和氏が北大から受けた“いじわる”など、この間、北大が名和氏に対して取ってきた数々の疑問についても報じる予定だ。

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