月刊「財界さっぽろ」

自民衆院道2区、地元の本命・高橋克朋が不出馬、不戦敗の次は“捨て試合”

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写真左から伴良隆氏、鶴羽佳子氏、長友隆典氏 ©財界さっぽろ

 4月25日投開票の衆院北海道2区補選は、立憲民主党公認の松木謙公氏が圧勝(5期目)。松木氏は共産党北海道委員会を含めた野党統一候補として出馬したのも、選挙区で当選したのも初めてとなる。振り返れば昨年12月に2区前職(自民党)の吉川貴盛氏が議員辞職したことにより行われることとなった今回の補選。自民が党本部の意向で不戦敗を決めたため、松木氏以外に5人が乱立する様相となった。中でも保守系候補ということを全面に出し、自民票の受け皿となることを目指したのが、無所属で立起した元HBCアナウンサーの鶴羽佳子氏と弁護士の長友隆典氏。2氏は補選で得た票が次期衆院選に向けて実施されるであろう自民候補公募に際して、有利な材料になることを期待してのものだった。結果は鶴羽氏が松木氏に次ぐ次点で2万7355票、長友氏が4番手の1万5738票だった。自民2区支部は、秋までにおこなわれる次期衆院選候補について5月14日から公募を実施するが、補選候補として2区支部の総意を受けた北区選出札幌市議の高橋克朋氏が不出馬を表明する一方、同じ北区市議の伴良隆氏が公募に名乗りを上げる見通し。鶴羽・長友両氏も公募要件を満たすために動くが、野党共闘の松木氏陣営は基礎票でいえば、自民・公明の与党票を遥かに上回る。自民候補には非常に苦しい戦いが予想されるが……


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