遺品整理士認定協会
遺品整理士の礎を築き、業界と社会の未来を担う
国民の5人に1人が75歳以上となる「2025年問題」を契機に、遺品整理への社会的な関心は高まっている。遺品整理は単なる片付けではなく、法令順守や遺族への配慮が求められる専門性の高い分野へと変化してきた。
業界の健全化を目指し、国内で初めて「遺品整理士」の認定民間資格制度を創設したのが「一般財団法人遺品整理士認定協会」だ。
11年の設立以降、知識や法令、倫理観を備えた人材の育成に取り組んでおり、資格取得者は6万9000人(26年4月時点)を突破した。
木村榮治理事長は「現在の市場規模は約6500億円とも言われており、今後も拡大が見込まれています。近年はリユース・リサイクル事業者が業務の信頼性向上とコンプライアンス強化の一環として、資格を取得するケースが増えています」と語る。
同協会では資格取得後も実地研修やオンラインによる座学など、年間10回以上のセミナーを実施。実務に必要な知識や技術の習得を継続的に支援している。
「資格を取得して終わりではなく、現場で信頼される遺品整理士を育てることが重要です」と木村理事長。
運営する遺品整理業者検索サイト「みんなの遺品整理」には、全国約1700社の協力会社が加盟。個人からの相談をはじめ、三井不動産や三菱地所、東急不動産などの大手企業、介護事業者、地方自治体など、1日80~100件の依頼が寄せられており、この件数は国内トップクラスを誇る。
また、M&Aによる事業拡大も進めており、今期はグループ売上高100億円の達成を見込んでいる。
一方、地域・社会貢献活動にも積極的だ。25年には千歳市で子ども食堂「ふくろう」を開設し、地域の子どもたちに食事の提供や学習と遊びの場を設けた。木村理事長自ら運営に携わり、活動費の多くを自ら負担している。
また、今後は学生向けの奨学財団の設立と高齢者施設への入居手続きや引っ越し支援サービスも構想中だ。
さらに、木村理事長の出身地である小樽市蘭島地区では、人口減少により祭りの存続が危ぶまれていることから、その継承に向けた寄付も計画している。
「遺品整理を通じていただいたご縁や利益を、未来を担う子どもたちや地域へ還元していきます」と木村理事長。超高齢社会の課題に向き合いながら、業界の発展と社会貢献の両立を目指していく。