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エコテック・ワン

生鮮食品や薬品の貯蔵技術の要となる防熱扉

「防熱扉」で、工場や倉庫を陰から支える道産子企業

 シビアな温度管理が必要な食品保管倉庫などでは、防熱扉が必要となる。エコテック・ワンは、1971年に創業した「防熱扉の製造や取り付け、メンテナンス」と、建物自体を断熱仕様にする「防熱工事」を事業の軸とする道産子企業だ。  

 創業から半世紀以上にわたり培ってきた防熱のノウハウを駆使し、温度帯や設置場所に応じた扉の設計と製造、工事を行う。年間で約200台の防熱扉を製造・納品し、納入後の修理にも対応する。防熱扉を製造する企業は全国的にも珍しく、全国各地の工場や倉庫などを支えてきた〝陰の功労社〟である。

「高品質な防熱扉の製造、防熱工事が強みです。当社が手がけた冷凍庫は、北海道胆振東部地震で停電状態が一日以上続いた状況下においても、庫内の温度の変化がほとんどありませんでした」と美馬慎之介常務は胸を張る。

 扉の設計から製作、現場での取り付け、メンテナンスまで全てワンストップで行っていることから、顧客の要望への迅速な対応やコスト削減、工期短縮も実現している。

 北海道の倉庫や工場では、冬季の効率的な荷役作業のため、大型トラックがそのまま建物内へ侵入できるよう、巨大な扉を備える施設も少なくない。

 美馬常務は「農協の米蔵や芋蔵などで使用される大型扉の制作・施工においては『うちで作れなければ他では作れない』という自負があります。過去には動物園へキリンが出入り可能な高さ6㍍弱の大型扉を納入した実績もあります」と語る。このほか、血液を保管する冷凍庫や自動車メーカーの環境試験室など、同社の実績は多岐にわたっている。

 一方、2023年にSDGs宣言を掲げるなど、環境配慮への取り組みにも積極的だ。

 ポリウレタンフォームのノンフロン化、断熱材の資源回収とリサイクル装置の開発に加え、近年は、防熱扉の製作技術を応用したサーフボード素材「rera wave」(レラウェーブ)の開発も進めている。これは、海外からの輸入に頼るサーフボード素材の国産化を進めることで、輸送時のCO2排出量削減にも貢献する考えだ。

 同社では、来年の創立60周年を前に、今年6月に美馬常務が美馬剛社長から経営を継承し、代表取締役に就任した。

「私を含め、30代の若手役員を中心とした体制で新たなスタートを切ります。これからも防熱扉工事で工場や食糧庫といった日本のインフラを守っていきたい。百年企業を目指し、新規事業への挑戦とともに、技術の継承や管理・教育などの基盤作りにも力を入れていきます」と美馬社長。

石狩に拠点を構え、事業展開。来年に創立60周年を迎える
国内でも有数の防熱扉製作技術を持つ
左から美馬悠人取締役、美馬慎之介社長、神田憲一取締役